・・・粗筋を書くのは、一応後で見返したときのためなんですが、今回は書きにくいですね。評価が見てる人によってわかれるだろうから。
従って現象面だけをすくいあげてみたんですが、どうも粗筋書いてる感覚がないです。
解決の仕方として、うまくまとめたなぁ、と思う部分と、やっぱり心象依存か、とちょっとがっかりした部分とあります。
うまくまとめた、と感じたのは、世界の被膜と、そこから零れ落ちるフェアリーの扱い、暖色系と寒色系の対立構造に対する考察等。
ずーっと引っ張ってきたものが、全部ではないにせよ、一部であっても、ちゃんと解決をつけて呈示してくれる、っていうのは、最近のシリアスものでは減ってきているように思ったので、評価はしたいと思います。
ただ、共感できるか、って言われると、ちょっとうーん、ではあるんですが。(^_^;
心象に依存した、と感じる部分でもあるんですが、「心が生み出した」もしくは被膜のむこうから「ひきつけた」ものだとしたら、どうもあのメカニカルなデザインがピンと来ません。
わっくんとの関係でもあるのですけど、視点が現代の都市部に固定されてるような気もするんですよね。
つまり、近世以前からの伝承であった、家族制度の産物とも言うべき「座敷童子」と、出自自体はけっこう古いけど、消費社会たる近世都市の誕生によってヴァリアントを増やしていった「付喪神」っていうのが、同一の文脈で語られてる違和感、とでもいいますか、そういうのに、あまり頓着していないような感じを受けるのです。
設定としては練りこまれたものがあったのかもしれませんが、放送上にはどうもそれが出てこなかったようですし。
横浜編が、都市機能の方にシフトしていってたので、田菜編でさんざん暗示されていた、わっくん=座敷童子、っていう図式に対して、なにか個人的に想念というか、影のような人格が与えられるか、と期待してたんですが、そっち方向には進まなかったみたいで、かつての都市市民としては願望として残念です。
フェアリーそのものの解説、というか、解釈ですね、これにもつっこみどころは多そうなんですが、ちょっと本筋とはずれそうなので、パス。
それよりも、それを見ている、もしくは解釈している、希紗や歩の心象の方が重要なんでしょう。
そういう観点で見ていくと、うまくまとめたと思いますし、わかりやすかったです。
とまぁ、理屈はこの程度にして、個々の作画状況について。
そう変わらなかったけど、最後、ということもあって、ムダに力が入ってました。(^_^;
須河原の散らかった部屋をパンでとったり、りえぞーと希紗のラストで、フェチっぽいクローズアップにしたり、最後までいいセンスしてます。こういう面は、大好きだったので、素直に評価。(笑)
しかしなぁ、最後の希紗が笑ってるのは、視聴者におもねりすぎだろ、とは思いましたが。
NHKだし、希紗が孤独の中に希望を見出す、といったようなシニカルなオチはできなかったんだろうなぁ、とは思うけど、成基に言ってたことが、庶民的方向で収束してしまった感があるので、やはり物足りないですね。
もちろん、歩がそうだったように、希紗も、あっち側に行ってしまうのではなくこちら側で「生きて」いく、という結末には納得してますけどね。
あと、第1部で、あれだけ中心的役割りを担ったのに、ミキが声と写真だけ、ミクに至っては、写真の足だけ、というラストはちょっと・・・。
声ぬきのスナップでいいから、もう少し見たかったです。
まぁ、潮音が、タルトの頭の中で、落書きでしか復活してなかったことを思うと、まだましな方かもしれませんけどね。
録画してたのを見た直後なんで、なんかまだ大事なことが抜けてるような気がしなくもないけど、とりあえず。
最終回、ということで文句も少し書いてしまいましたけど、全体を通じて良作だったのは間違いないと思います。
衛星で流してるっていうのがくれぐれも残念で、こういうのこそ、ゴールデンの地上波で流すべきなんじゃないかなぁ、と思ったりもしました。
歩と希紗を軸にして、引かれるように集まってくる、第2部のキーパーソン達。
歩と希紗が、フェアリーのことを語り出そうとすると、りえぞー、またしても「いいんちょ」モードに逆戻り。
話の展開を聞きたい視聴者サイドとしては、ちょっとウザかったです。(^_^;
りえぞーが歩に警戒心バリバリなのに対して、希紗の方は、歩を同士にように見ている、そんな風にも見えたのですけど、それはちょっと違う・・・かな。
どっちもダウナー系で、フェアリーと深く関わった、ということからの錯覚かもしれません。
この、希紗と歩のやりとりを見てて、この作品中では、異性間の好意がわかりにくいなぁ、と思いました。
その後、マッキーのすっとぼけた告白とかがありましたけど、希紗は歩に異性としてひかれているわけではないんだろうけど、そう取れないこともない描写とかムードも、巧みに混ぜられているようなところがあるため、ちょっと好意の範囲がぼやけますね。
好意の種類、といってもいいですけど。
人間らしさの領域(りえぞーの言う常識、の範囲でもいいですけど)にいる代表、とも言うべきりえぞー、マッキーとの対比で見ると、この範囲の曖昧さって、けっこう浮き上がる感じですね。
これって、やっぱり人としての領域が不鮮明になってる、っていうことなのかなぁ、とか少し考えていました。
歩がワッくんとごく自然に接せられたように、希紗もまた、フェアリーとごく自然に心を通わせる・・・、ワッくんの正体が確定してないので、適切化どうかわかりませんが、そんな気もします。
成基と須河原も、しっかり人間の領域に立ってはいるけど、立ち位置がかなり違いますね。
成基はかなりフェアリーの側に近いし、須河原は、立ち位置そのものはフェアリーのかなり深いところまで、ほとんど歩と同じくらいのところにまでいるのに、頭の中はかなり人間側。
そんな風に見えます。
好意のことをつらつら考えていたら、マッキーが、たぶん10歳前後も年上の須河原に、告白。
よくわかりませんなぁ、こいつも。
りえぞーに対して醒めちゃったので、ともとれなくもないし、須河原の「ハァ?」というのがよくわかります。
もっとも、須河原の「年上が好みなの」って発言の後、思わず「年上? オレオレ」って思ってしまったのは内緒ですが。(笑)
いや、もっとも出演してるキャラの中だったら、ミクとか潮音とかエンディングのタルトの方が好きですけど。・・・ってそんなことはどうでもいいか。(^_^;
ともかく、いいんちょモードが部分的に復活してしまったりえぞーといい、告白しちゃうマッキーといい、成長してもそんなに簡単に変われるわけでもないんですなぁ。
好意という点について、もう少し。
マッキーの方向転換が極端だったので、印象は薄れましたけど、りえぞーに礼を言って肩に軽く手をかけ、すぐに希紗の方に向いた成基と、それを見るりえぞーの微妙な表情。
ここも面白いところでしたね。
常識側にいる人間の行為は、すごくわかりやすく描かれているなぁ、と思ったところです。
フェアリーの戦いについても、残り1話なんで、結局解説というか、謎解きらしいものは、明示されないみたいですね。
関係性は語られるかもしれませんが、個々の存在については全て、事象として処理されるような気もしてきました。。。
ワッくんの存在だけは、もう少しつっこんだ見解というか、設定スタンスが見ておきたかった、というのは少しあるのですが・・・。
被膜にあいた穴というのも、いろいろ想像はできますが、たぶんこれも明示されないままでしょう。
ここ数回、破綻とまではいきませんけど、作画がずいぶんと省エネしてますので、最後くらい、がっちりと描いてほしいです。
歩のセリフ「待ってたし」「来たし」・・・これが今回のポイントだったのでしょうか。
ラストに何の説明もなく、このセリフが出てきたときには、正直、ドキッとしました。
田菜編で、あれほど同一化のように見せておきながら、結局はワッくんとは別物、のようなシメ、にもかかわらず「walk」の文字で暗示してみたりで、登場していないのに、ずっとつきまとっていたワッくんの影。
それがここに来て、ドッと噴出したようでしたけど・・・。
そういう解釈、っていうか、方向性でいいのかなぁ、ちょっと自信がありません。(^_^;
いろいろと想像はできるんですが、あまりにも幅がありそうなので、あえてここはそういう想像はせずに、歩=ワッくんの処理を楽しみに待ちたいと思います。
ですので、サブタイが「彼女たちの小さな冒険」だったにも関わらず、インパクトとしては「ふしぎな少年」だったように思いました。
さて、その歩という軸に向かっていく「彼女」たち。
まず、希紗。
どうも彼女が部屋に閉じこもってから、話がかなり停滞してしまったような印象でしたので、彼女が部屋を出て、また話が動き出したようにも思います。
そういう意味では、間違いなく横浜編の中心人物なんですが。
ただ、ルックスと言いますか、目の下のクマがデザインとしては、かなり強烈なんで、なんか現代の妖怪が、近代都市の中を彷徨しているような、そんな印象さえ感じましたね。
りえぞーに、匂いをかがれてましたけど、あれが、人間の側にいた証しなのか、それとも、妖怪化していくシグナルなのか、この先の展開で、どっちともとれそうなところが興味深かったです。
たぶん、エピソードとしては、そんなに重要ではないとは思うのですが。(^_^;
導かれる希紗、そして導いたもの、フェアリー。
みなとみらい上空に出現した「ブンちゃんのようなもの」のあちこちで、火花を散らして戦っているように見えるフェアリーとイーブル。
謎、というよりも、考える材料ですね。今後どう料理してくれるのか。
ただ、少し思ったのですが、田菜編でもそうでしたけど、全ての解決は示さないかもしれませんね。残りの話数と、呈示されている材料の多さを考えると。
田菜編では、第2部での解決が暗示されてなくもなかったのですけど・・・。
もう一人の「彼女」りえぞー。
いいんちょキャラを脱却してからの変容は、物語のかげりの部分がやや殺ぎ落とされたようで、若干不満がなくもなかったのですが、まぁ、これが成長、というやつなんでしょう。
希紗の体臭を気にしてやったり、禁止区域のバーをのけてあげたり、依然としていいんちょ的キャラの側面は残ってはいますが、いい意味で世話焼きな風に変わってきていました。
「私が話つけてやる」・・・なんて、ちょっと姐御肌な感も出てましたし。
こういう変化を丁寧においかける作品て、最近少なくなってきましたので、りえぞーの存在はたとえ中心から少しはずれていても、見ごたえがあります。
見ごたえ、っていうと、少し変ですけど。
成基・・・、今回、この変化を映す鏡のような役割。りえぞーの変化には気がついていたけど、希紗が部屋から出てきたとき、最初に会ったのもそうだし、マッキーの変化に驚いたりしたのもそう。
彼自身の心の問題は、将棋を通して語られてきましたし、今回も、恐らくは気になって将棋が手につかなくなっていたこと、師匠に説教くらったらしいこと、なんかを通じて、それが語られていたようです。
ただ、将棋の場合、師弟関係っていうのは、研修会なり、奨励会なりに入るときの身元引受人くらいの意味しかないので、あんまり弟子には干渉しないものなんですけどね。
関西には、故・藤内一門とその弟子達、田中魁一門、淡路九段と久保八段、森信五段(当時)と夭折した村山八段のように、師弟が密接な関係、っていう例はまだいくつか残ってますけど、東京はけっこうドライ、って聞いてるんですけどねぇ。
まぁ、モデルは、昭和40年代の棋士像みたいなところがあったから、それでもいいのかな。(^_^;
須河原晶・・・一躍時の人となって、っていう進行でしたけど、局アナがどうこう、っていうのを聞いて、ちょっと萎えました。(笑)
まぁ、ローカル局でも、取材はしてたけど立場は女子アナだったんで、当然なのかもしれないけど、ああいうジャーナリスティックな方向を見せておいて、キー局の女子アナ、っていうのも、あまりに小さいような印象がありますけどねぇ。
生活のために横浜に出てきたわけではなかった、と思うだけに。。。
「使い捨てに・・・」の会話も、現代風俗の上で語られているのはよくわかるんですけど、あまりに皮相な印象です。
もう少し須河原には気骨のあるところ見せてほしかったんですが。
さてさて、穴だらけの被膜の世界で、歩と希紗の役割がなんだったのか、そこいら変はしっかり解明してほしいところです。
この分だと、タルトの飼い主は出てこないのかなぁ、ちょっと残念です。
またまたすごい演出やってくれますね。(^_^)
たぶん民放とかでは無理でしょうね。
終わりの方に、りえぞーとときみやでのシーンが少しあったとはいえ、須河原以外はほとんど中心キャラは出さず、巨大物体のパニックをテレビ画面で延々見せる、という手法。
しかも、そのテレビ画面の映像がときどき濁って、電波障害を暗示させてみたり、また見ている視聴者の声を拾ってみたり、ヲタク男のつっこみをシニカル入れてみたり、まさに、ロマンティシェ・イロニーを地で行く感じですね。
ロマンティシェ・イロニーの名作、ティークの童話劇『長靴をはいた猫』(同名のペローの童話を下敷きにしているが別物)では、舞台の上で猫がしゃべりだすと、観客が「猫がしゃべるわけないだろ」と言ってつっこみをいれてみたり、最後には作者が出てきて観客に弁解するシーンとかがあったりするのですが、なんかそういうのを彷彿とさせますなぁ。
こういうのって、見ている側にある程度の教養、というとちょっと大げさですが、表現媒体についてのある程度のメカニズムがわかってないと伝わらないわけで、NHKといっても、衛星なるがゆえにできた、と言えなくもないです。
まぁ、作ってる方が、そういった媒体まで視野に入れてたかどうかは知りませんが、十分に考えられたしかけのような気はします。
もっとも出てくる専門家が、そろいも揃って、ワイドショー的で、災害対策関連とか、政府役人とか、報道局っぽい連中とかがほとんどいなかった、っていうのは、ちょっとやりすぎじゃないかな、とも思えなくもなかったですけど。(報道関係は少し映ってましたけど)
ただまぁ、そういうのがわかった上で見てると、この専門家、っていうのは面白かったです。
UFO専門家、とかがまずでてきて一くさりしゃべりますが、語義から考えれば、確認できてないんだから、UFOで決まり。
つぎに、宇宙生命がどうとかこうとかで、ここいらへんから、報道からズレてきます。
で、UMA専門家とかも出てきますが、UMAっていうのは、未確認生物のことなんだから、宇宙生命とは、ちょっと土俵が違うんじゃないか、という気も・・・。
それを見ているヲタク男。
いや、そのつっこみよりも、部屋のデザインとかの方がすっごく気になるんですが。
暗転してたので、うまくキャプれなかったんですが、あのポスター「Ryoko-Ayukawa」、私も激しく欲しいです。(笑)

床にちらばるヲタグッズと秋葉茶。

絶対・・・と見えてるのは、以前少しあそびで映ってた「絶対少女」の方なんでしょうが、メージュってのは、やっぱりアニ○ージュなんでしょうなぁ。いいのかなぁ、NHKで。(^_^;
清水なんちゃらと、魔法少女ミルキーストロベリー(こっちは以前ゲーセンで出てきましたかな?)とかも激しく気になります。
最後に「濁りません」須河原が出てきて、一節ぶって、テレビのシーンは終わり。
この辺はどっちかっていうて、再確認みたいなところで、それほど新しい情報はなかったけど、最初UFO専門家やらで、さんざん怪しい連中を映してただけに、物語世界としては、すごくまともに見えました。
最後に町の風景をいろいろと俯瞰して終わり。
結局、前回のラストで希紗が見ていたのは、希紗だけに見えたのではなく、皆に見えていたんですね。
ただ、レーダーには映っていない、ということだったので、結局須河原の言う「付喪神」かそれに類するもので決着がつくのでしょうか。
いや、決着つけずに終わらせる可能性もかなりあるとは思いますが。
次回は、サブタイだけ見ると、再び作中登場人物の視点に立ち返ってやるみたい。
でも、中国語講座って、遊びすぎ。。。(^_^;
話自体はまじめなつくりなんですが、要所にはさまれる遊びが、けっこう高等なネタでできてるので、すごく面白いです。
新興宗教のところとか、付喪神のところとかも、もっといろいろありそうですしね。
[学校をさぼった理恵子は、ホームレスとなった羽鳥次郎の元へ行き、いろいろと話しているうちに、ふっきれてきた。マッキーも、須河原に、自分が関わった本当の気持ちをぶつけてある決心をする。理恵子は成基に会って、希紗が感じていたかも知れないことを聞いた。その頃、希紗の部屋では、新たなフェアリーが寝床から生まれてきていたのだった。]
相変わらずの平行劇だったけど、それぞれにぼんやりと出口らしきものが見えてきた感じ。
「いい子をやめた」理恵子の、ふっきれかた。
なんとなく予定調和のようなところもあったけど、概ねいい方向に向かってますね。
でも、ホームレスのもとへ、あんな短いスカートで行くのは危険極まりないと思いますぞ、りえぞー君。(^_^;
次郎の絵が、もっと徹底した抽象画だったら、面白かったんですけどね。雰囲気としては、キュービズムあたりがあのシーンにあってたように感じるんですが。
ところで、背景にあった、ラッピングカー、浮世絵だったんですが、パチンコ店の看板でああいう遊びをやってくれてたんですから、ヲタ系ラッピングカーをやってほしかったですね。
オリジナルでもよかったから。
かくして、成基の元へ行き、マッキーの告白をふり、級友のところへいって「男問題」と告げてしまう。
いい方向で変わってきているようですね。
歩が坂倉を認識できなかったのは愉快でした。
うーむ、田菜ではけっこう強引なところがあったので「いやなやつ」として印象づけられてるのかも・・・と少し思ってたりもしてたんですが、それすらも残ってなかったんですね。
でも、あの田舎くさい強引さが、けっこう歩に対して「背中の一押し」になってるようなところがありますね。
田菜のときはそんなに感じなかったですが。
しかし、オカカばばあが、ここまでキーポイントになるとは思わなかったです。(^_^;
ふられたことで、かっこよさがちょっと出てきたように感じられたマッキー、今回は、タイミングはずしのお邪魔虫なところはほとんどなくて、普通に流れの中に融合してきてましたし。
希紗の心にはブンちゃんが殺されたと映っている。
・・・成基のことばでしたが、ほとんど1ヶ月、目の下にクマを作って廃人のようなひきこもり生活だった希紗の周囲に起こった異変。
布団がおなかのあたりでモソモソと動き回って、玉子のようなフェアリーが誕生する。
出産の暗示のようなシーンでしたが、あの白さは、なにかの象徴なんでしょうか。
単に卵を模したものとは思えない、なにかそれ以上の寓意を感じてしまうのですが。
寒色でも暖色でもない、なにか別のもの、なんでしょうか。
起き上がる希紗の下半身、特に尻がエロくて、かなり良かったと思うのですが、あの格好も、出産の暗示だったのでしょう。
そして、空に現れた、メタリックな大渦。
うーむ、エンディングで出て来てた渦状のものですね。まさか本編にからんでいるとは思わなかったです。
希紗にだけ見えるのか、他の人達にも見えているのか、フェアリーたちとどういう関係なのか、いいところで終わってくれました。
終局なんでしょうか。はてさて・・・。
予告・・・相変わらず面白いですなぁ。
タルトブルー、可愛いぞ。(*^_^*)
今回はりえぞーを主軸にしての、人物模様。
りえぞーは、18話くらいから、脇にいってしまってた感じがあったので、ちょっと意外。
しかしなんといいますか、嫌なタイブの「いいんちょキャラ」を見事に見せてくれてますね。
デザインというか、ルックスが可愛いので、ちょっとその、女の子特有の嫌らしさがかなり薄まってるところはありますが、今回、りえぞーを主として作っていたせいか、その嫌なところはよく出てたと思います。
以前、声優さんがゲストにきたときもそんなこと言ってたので、たぶん演出の側で意図的にこういうキャラクターにしているんでしょうね。
成基とのやりとり、平気で「希紗は全然弱くない」なんて言っちゃって、希紗のことを語りながら、成基の中にある、「壊してしまった」感覚をまったく理解できていない。
あるいは、成基にはあんなに連絡とりたがっていたのに、自分の意中にはないマッキーからのアクセスには、成基がりえぞーに対してしているのよりも、もっと冷たい態度を見せる。(マッキーの無神経さにも問題があるとは言え)
そんなマッキーから「理恵子ちゃん、成基と仲よさそうだから」といわれて、すぐに機嫌を直してしまうところとか。
マッキーの気持ちを考えると、ここは痛いところでしたし、結局相手の立場にたって考えてはいない、ってことがよくわかるシーンでした。
まぁ、友達との関係もうまくいかなくなってくるし、夢中になればなるほど嫌な方向にいってしまう状況とかには、多少の同情もあるんだけど、あんまり反省しているようには見えない、というか、成基に対して謝っていたときでも(3段リーグの対局の日)相手に対して、というより、自分の罪の意識を払拭したい、という意識の方が強かったような、そういうエゴがチラチラ見えるんですよね。
マッキーもかわいそうなところもありますね。
あの無神経ぶりというか、状況を読めてないところとか、まぁ、情報を持ってなかったので仕方ないとは言っても、確かにイラつかせることはやっているようです。
でも、りえぞーにも成基にも、明らかに嫌がられている、っていう状況は、少しかわいそうな感じもします。少しだけですが。(^_^;
今回は、この3人の心模様でしたけど・・・。
りえぞーの最後のセリフ、あれはなにかの決意なんでしょうかね。りえぞー自身が動き出す、ということなんでしょうか。
それと、ブンちゃんに光がともりだしたこと。まるで廃人のようになってしまっている希紗のこと。
次回は再びこちらに軸が戻ってくるのでしょう。
作画に関しては、原画の人数が少なかったにも関わらず、要所はちゃんと抑えている感がありました。ここいらへん、さすがですね。
須河原の汚い下宿とか、背中ボリボリかくところとか、やたらりえぞーの大腿部を描写し続けているフェティッシュなところとか、そういったあたりは相変わらず面白いところです。
あと、ヘアバンドで髪を上げている須河原晶は、まるで少年のような顔でした。
今回は絵としての動きが少なかったので、そんなに目をみはるようなことは少なかったですね。
相変わらず、筋をまとめるのがタイヘンで、どこがポイントなのかは、結局全話終わってからでないとわからないと思うので、ポイントと違うことを書いてるかもしれません。うーむ。
ただ、今回、マッキーが深山姉に自分の向かう方向を語ったことや、アムと須河原の会話で、あらためて「変化していくこと」が語られたこと、また、羽鳥次郎とりえぞーが接触したことで、バラバラにばらまかれていたピースが少しずつまとまりをもってきたような印象がありますね。
それがどういう帰結か、ってことまではまだまだ明かされてませんけど。
マッキーにスポットがあたって語られたせいか、前回まであれだけ重苦しく漂っていた、成基と希紗の「よりどころ」としてのブンちゃんの喪失や、成基の「個」としての戦いを強いられるゆえに陥る孤独の深さ、なんかが、今回わりと軽く感じられてしまいました。
・・・いや、もちろん、全然軽くはないんですが、これまで、軽かったマッキーの、考えの足場が明示されたので、質はまったく違うけど、成基や希紗と同じような意味が感じられるようになった、っていう感じですね。
そして、それにからむ深山姉。
横浜編で現れたときは、その立ち位置がよくわからなくて、単に物語中に、須河原やアムを導くだけの役割かな、と思ってたんですが、今回のマッキーへの関わりを見ていると、今後物語の一ピースを担ってきそうです。
人物の配置が実に有機的なので、中身の濃さが心地よいです。
ようやく横浜編の主題もおぼろげながら見えてきましたしね。
いささか須河原に語らせすぎ、という感もなくはなかったですが。
絵や画面については、良い方向で安定しているので、ときおりある遊びがあまりに自然で、つっこんでいいのかどうか迷うんですが、とりあえず、以前も出てきたこの看板なんかは、あげといてもいいんでしょうね。(^_^;

なんか、微妙に萌えるんですが。
かなり偏った印象のあるゲーム画面。

これ、何かのパロなんかなぁ。こっち系はちょっとうといので、よくわかりません。
あと、ホームレスの前から、次郎に見つかって、カフェに入るまでの、りえぞーの足。

ホームレスのリアション見てると、あんなとこをミニスカでフラフラ歩くことの危険性を痛感させられますね。
ただ、わざわざホームレスにああいうリアクションさせた、ってことは、何かの伏線とかになってるのでしょうか。
あんまり関係ないようなことでも、後でうまく使ってるので、ひょっとすると、何かあるのかもしれません。例えば、りえぞーがホームレスに襲われるとか・・・。
終わり際に、しっかりはぱんつ見せてれてましたので、案外、そういうお色気的役割り、とかが付与されてるんでしょうかねぇ。

まぁ、実際色気、っていう側面で見ると、ほとんどりえぞーひとりだけ、って感じがしなくもないですし。
・・・田菜編は、けっこういたのになぁ。
視点がマッキーよりだったこともあって、今回は将棋の場面はなしでした。うむむ、ちょっと残念かな。(笑)
ラストの、3匹の変な予告もねいい味出てて、よかったです。
普段は、本編見ておしまい、なんですが、ちょっとコミコミへ行く準備をしててつけっぱなしにしてたので、最後の声優さんインタヴューまで見てました。
今回はマッキー役の甲斐田ゆきさん。
自局でやってる関係上、出演作として『ふたつのスピカ』が取り上げられるのは仕方ないんだろうけど、世間的には、甲斐田ゆきさんと言えば、クラピカですよね。
少なくとも、私はそういう認識。(^_^;
クラピカとの演技ともかなり違ってるので、芸域が広いんでしょうね。いい人選だったと思います。
前回、歩がかなり前面に出てきてかなり進行したのに、今回はずいぶんと断片がまかれた感じです。
各人の思いは、一見すると孤立しているんだけど、でも、思っている方向とは違う方角からつながりが生まれてきます。
りえぞーに接触する須河原。
成基に会いたいといってすっぽかされるりえぞー。
ミキから連絡を受けて、須河原に連絡を入れる歩。
そして今のところ、マテリアルフェアリーとは関係がなさそうに見える、ジローとアサコ。
・・・もっとも、ジローのシグナルが、今回のサブタイにあった「翼の生えた魚」だったり、ラスト、希紗の部屋の中で光り始めるオブジェが魚の形をしていたこととか、そういった点でつながりが暗示されているので、あのカップルもやがてからんでくるんでしょう。
今回の登場はかなり突飛な感じがしましたが。(^_^;
しかし、この横浜編に来て、マテリアルフェアリーの暖色と寒色の違いがかなりはっきりと明示されてきてますね。
言われてみると、既に田菜編で、その違いはあったのですけど、どうもあんまり注意していなかったせいか、ちょっとどれがどれだったか、ピンときません。
田菜編の場合、わっくんの存在が大きかった、っていうこともありますが。
今回も、最後の魚のオブジェの光が暖色系で、成基の部屋の外を飛んでたのが寒色系、ということが、なんらかのしかけを暗示しているようです。
うーむ、このフェアリーに関しては、現象面はいろいろ報告されますが、まったく解明はされてませんね。
ひょっとしたら、フェアリーそのものの解明はされないのかもしれません。
・・・まぁ、まだ断片が積み重なっていく途中なので、変な推論を入れておくのはやめて、素直に物語を楽しみたいと思います。
次回のサブタイが「マテリアルフェアリー」でしたから、なんらかの進展があるのかな。
それ以外、シーンとして気になった点をいくつか。
冒頭、ブンちゃんの破壊に対して、どう対処していいか、部屋で頭をうちつける希紗・・・。
なんか普通に怖かったですね。(^_^;
横浜編の一番核心にいる人物なだけに、精神が壊れてしまいそうな描写は、物語そのものも壊れてしまいそうで、ちょっと恐いものがありました。
ジローに対して芸術論をぶつアサコ。
これは痛いというより、辛いですね。
芸術、と大上段に構えなくても、なにか物を創っている人間にとっては、ずいぶん耳の痛いことばです。
自分に酔っている、っていうのは、必要なときもあると思うんですが、それが社会性、という別のものさしで計られてしまうと、ああいう風に評価されてしまうのでしょうか。
ただ、ジローの先手先手を取って「芸術家」っていうことばを使ってたわけですから、ジロー自身、過去にそういうものの言い方をしていたのかもしれません。そこを見透かされて、っていうところもあるのかな。
ただまぁ、芸術家が結果である、という点については、痛いけど賛同したい気持ちもありますね。
ちょっと不愉快だったのが、成基が将棋盤を足げにするところ。
棋士、もしくは棋士の卵は、絶対にああいうことはしないと思います。
あの盤の上には、血と汗と自分の人生がつまっているわけですし、それだけでなく、それは過去の先人が築いてきた系譜でもあり、棋士にとっては、あれが世界そのものでもあるわけです。たとえそれが成基のいらだちの表現だったとしても、ちょっとあれはどうかなぁ、と思いました。
それとも、こんなことをしている成基は棋士になんかなれないよ、という暗示だったんでしょうか。たぶん見当はずれだとは思うのですが、それはそれでまた痛いように思います。
なんとなく『煙が目にしみる』を思い出してしまいました。
ラストのCVのとりかえは面白かったです。
やっぱり清水愛は本編に復帰してくれなくちゃなぁ、と思ってしまった次第。
希紗と歩、須河原と歩、第2部でバラバラに出てきた人物がだんだんと「マテリアルフェアリー」を鍵にして少しずつ集まってきたみたいで、すごく面白かったです。話自体は破局で終わったので、次回への期待が高まるところですが、単体の話としても、すこぶる面白い。
第2部が始まったときのとりとめのなさというか、まったく違う状況を説明せずに淡々と進んでいたのが、いま明らかになりつつある、ちょうどもつれた毛糸玉がほぐれていくような、ある種、快感に近い展開があります。
とはいえ、マテリアルフェアリーを始め、歩や希紗のやりたいこととか、はっきりしないことはまだ多くて、謎の解明ってほどでもないし、そもそも謎ですらないような感もあるのですが、それでも、散っていたものが一つのところにまとまっていくような快感があります。少なくとも、私はこういう展開は好きだし、とても面白く感じます。
希紗の孤独、っていうのが、第1部の歩ほどには、今ひとつ重みが感じられないんですが、それでも、触れていく人たち、特に今回に関しては成基に首飾りをもらって、少し動揺してしまうとことか見てると、日常的な、それゆえ重みには欠けるけど別の普遍性をもって語りかけてくるような孤独感からの解放みたいなのも感じられて、歩とは似ているけど違う、っていうのがいい味だと思います。
誕生日を覚えておいてもらえる、っていうのが、希紗が「他人に認識してもらっている」という意識であるなら、実はりえぞーもわかってはいたんだけど、結局それを希紗に伝えていない、っていうのも、そういった日常の中に潜む何か、が現れていると思います。
話の後半は、出会うや否や突如異常な行動をとったドッシルとシッシン、そして壊れてしまったブンちゃん、絶叫する希紗、ととんでもないところで次回、なんですが、どうなるんでしょ。

一応歩と須河原が希紗を中心とした、マテリアルフェアリーの環の中に入ってきたので、それぞれの関わりあいを深めていくのか、それとも更なる変化があるのか、楽しみです。
冒頭、将棋の入門書が出てきましたけど、著者名が『大山幸三』だったので、失笑。大山康晴第十五世永世名人と、升田幸三・実力制第四代名人の名からですもんね。
前回の感想で少し書きましたけど、やっぱり制作か脚本か文芸か監督か知りませんが、将棋のシチュは、大山・升田時代のモチーフだったんですね。定跡がやけに古かったし。
あと、ラーメンが安くてびっくり。横浜だとあんなに安いんですかね? それともあの安さは学生街とか下町とかの暗示なのかな。
ちょっとずっこけたのがこれ。(^_^;

ときどきこういう妙な遊びがあるから好きです。
[突然の停電で、観覧車に閉じ込められてしまった須河原晶。これもマテリアルフェアリーと何か関係があるのだろうか。
3段リーグ戦を明日に控えて成基は希紗と話をしていた。その後成基は理恵子に呼び出されるが、希紗のことで気持ちがかみあわないまま別れてしまう。リーグ戦のことを知らなかった理恵子は、翌日、成基に謝りに行くのだが・・・。]
前回のすごい演出の後だったせいか、今日のは絵がずいぶんと綺麗に見えました。たぶんいつも通りなんだろうけど。
どうでもいいことなんですが、気になって仕方がなかったことを最初に。
冬の午後から夜、という冷え込む時期に、7時間も閉じ込められて、いったい須河原アナの膀胱はいったいどうなっているんだ、と疑問しきりでした。まぁ、衛星とは言え、天下のNHKが成人女性の放尿シーンなんかするわきゃない、とは思いましたが、なんかフォローが欲しかったところです。
今回、話の視点が成基の方に少し移って、日常の諸相がまたくっきりと描き出されたようでいい感じでした。
加えて、萌えどころも多くて、満足。
まず、成基に肘鉄くらわす希紗、萌え。テレちゃってめっちゃかわいいよ。あれ、全然痛くない、かわゆい肘鉄だったんでしょうなぁ。羨ましいぞ、成基。
それとなんといってもりえぞー。
3段リーグ戦の前日に動揺させたかも知れないことを言ってしまった、と思い、オロオロ。
ここらへんの成基との応酬はなかなか見てて面白かった。成基の言うことももっともなんだよなぁ。でも、りえぞーの方が可哀想で、萌え。・・・ナンノコッチャ。
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たぶんドラマ自体は、希紗主体で進行していくんだと思うけど、このりえぞーの、女の子っぽい感受性、っていうのにも、かなり惹かれます。
そして須河原アナ。
第2部はほとんど彼女の視点、といってもいいくらい、中心にいる感じですね。しかも今回、過去の写真とかも出てきて、ポイント高かったですよ。
ちょーいらない顔と、ちょーかわいい顔。
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いらない顔の方もすっごく可愛いんですが。
須河原表情集、とかもなにげに欲しいですなぁ。
それと、昔の男の写真。

ひょっとして物語にからんでくるのかな。あまりにも唐突に出ましたからね、今回。
次回、歩と希紗との接触ですか、どういう展開になるんでしょうね、歩も希紗もダウナー系なんで、会話になるのかどうか。
奨励会について、かなり詳しく言われてたので、一言。
奨励会って、3段リーグも含めて現行制度では1日に2局さすはずなんですけどね。これを半年、18局、だったかな。第9局だけで終わる、っていうのは、ちょっと考えにくいんですけどね、いかにも、午前の対局が終わって出てきたような感じでしたし。まぁ、あの後、午後の部、第10局があったのかもしれませんが。
それと、対局していた天才君、なんとなく佐藤康光に似ていたような気が・・・。(^_^;
それにしても、ばあちゃん、2枚落ちとは言え、現役十代3段と互角にさすなんて、なんちゅう棋力ですか。アマ3~4段くらい? ちょっとびっくりしました。あ、盤面は駒落ちだったので、あんまりちゃんと見てなかったけど。
タルト可愛いよタルト。

清水愛、アキバ王選手権なんかに出てないで、こっちでも本編の方に出てください。(^_^;