最終回。
最後は前半がハデな作画、後半がニアの消失と20年後の未来でしめてくれました。
20年後は実質第4部、でもいいのかな。
短かったですけど。(^_^;
星雲をちぎっては投げ、ちぎっては投げのアンチスパイラルとの戦いは、絵として、動画としては面白かったんですが、筋としては、帰結点がはっきりした展開でしたので、それほど頭を使わなくても見れた話でした。
まぁ、ロージェノムが実体化したり、地上でキヤルとキヨウが、ロシウとキノンが見ている、っていう図式あたりもありましたけど、普通のラストバトルでした。筋としてはね。
空を見つめるキヤルとキノン、ロシウとともに戦いの帰結を見つめるキノンと、最後にきれいどころを見せてくれましたけど、3姉妹・・・ちょっと扱いは軽かったですね。
キタンの死についての気持ちの見せ場もなかったですし、ロシウとキノンの行く末もありませんでしたし。
ということで、実質、見所としては、戦い終わってその後、でした。
まずニアとシモンの結婚式。しかしニアは消えてしまいます。
それを最初から知っていたヴィラルとシモン。
ヴィラルはともかく、シモンはその後、一人でひっそりと生きていく道を選びますけど、この中心になった人物が、その後、名誉も、家族的な幸せもつかむことなく、ニヒリスティックに後半生を送る、っていうところに、本作のスタイリッシュなクールさが秘められてました。
このラストはけっこう好きですね。
そして第4部、20年後。
いろいろなキャラの其の後を描いてくれてましたけど、ロシウが変わりすぎてたり、3姉妹の其の後がなかったりと、ちょっとひっかかるところもあるんですが、地球代表使節となるヴィラルと、それを見送るシモンのエンディングは、男のクールさ、ニヒルさがあって良かったと思います。
世代交代ということをかなり明瞭に意識した作りで、ノベライズ版のあとがきにも中島さんが自ら書かれてましたけど、そういう意味では成功していたと思います。
テーマのドリルも、最後まで一環してましたから、伝わりやすかったですし、一級の娯楽品としてよくできていたと思います。
ただSFのギミックがパロディの域を出てなかったり、マンガ的すぎたりしたところがややひっかかるところですかね。
とはいっても、これだけのグレードの作品は、年間10本もないでしょうから、よくがんばってくれたと思います。
ということでご苦労さまでした。
平田さんの次の仕事は何かなぁ。。。
HPの掲示板によると、しばらくは本作の手直しのようですが。
また品質の高い作画作品に参加されていることを期待しておきますね、実はファンだったりしますので。(^_^)
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スパイラルネメシスだのシュレーディンガーワープだのメエルシュトローム砲だの、ワクワクする単語が乱れ飛ぶ前半。
名前を借りただけ、なんでしょうけど、それにしてもこういうシナリオにまでわたるしかけというかおまけというかは楽しいですね。
もちろんわからなくても十分に楽しめるし、わかったらわかったで別のニヤッとできる楽しみもあります。
「螺旋力の発展が宇宙を無に帰す」というアンチスパイラルの言と
「真実はもうひとつある、ニアがまっているということ」という言。
並列に並べられるものではないはずなんですが、そういう言い回しが成立してしまう熱さが心地よかったであります。
とはいっても、今回のメインイベントは後半の多元宇宙で、自分の幸せ、それもどちらかというと小市民的な幸せの中にまどろんでしまう、という展開の方にありまして、これっていろんなことを考えてしまいますなぁ。
あのシモン達の小さいながらもささやかな幸せ、って、昨今の「萌え」ブームの反映にもみえてしまうわけなのですよ。
(そんなブームはとっくに終わってる、とかいうのはひとまず置くとしまして)
そういったところからの打破、立ち上がりを、俺たちは大切にしたいんだ、という考え。
愛する女を救う、というのとは矛盾しているようで実は矛盾してないんですよね。安住の平和ではなく、戦いで勝ち取る未来、ってことですから。
共感できるかどうかはともかく、かなり強いメッセージ性は感じてしまうところ。
まぁ、私はエンターテインメントとしてすこぶる面白かったので、ふだんから「萌え」「萌え」言ってるサイドの人間ではありますけど、肯定的かつ好意的に見てました。
で、いろいろな小市民的安住の幸せが語られてたんですが、やっぱりジンガイスキーとしてはヴィラルの宇宙が一番好きでした。(^_^;
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ヴィラルの嫁を見て「ホロ!ホロじゃないか!」と思ってしまったのは内緒です。
ほんの数カットでしたけど、この一連の絵で、脳内主人公はヴィラルに決定してしまいました。(笑)
一応前半のヒロインだったヨーコも記録しときます。

バウンティ・ハンター・ヨーコ。
もっとも、ミスコン・ヨーコの方は、なんか顔がゆがんでたのでパス。
おかしいなぁ、平田さんのはずなのに・・・と思ったら、平田さん単独ってわけではなかったんですね。(^_^;
そしてカミナ再登場。
こうしてみると、確かに再登場ではありましたけど、はっきり死んだことは確定、っていうことだったんですなぁ。
ひょっとしたら、っていう疑念が常にあったんですが、シモンが第1話冒頭のシルエットに近づいていったので、こういう形になるだろう、みたいな予感はありましたが・・・。
一応死んだ人たち全員出てましたけど、確定ですよね?
どうもガイナがやってるので、なんか仕掛けが残ってるのかなぁ、っていう気持ちが常にあったりするわけですが。(^_^;
現行ヒロイン・ニナ。全然出てきてくれませんけど、今回、違った姿での苦悶の表情がとってもおいしかったので、記念パピコ。(笑)
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若干の不満としては、ニアの拘束に工夫がたりないこと、かな。
もう少し虻野丸博士な責めがあると嬉しかったんですが、ガイナってその辺は割とノーマルですから、仕方ないですか。(^_^;
多元宇宙については、なんかつっこみを求めているような制作側のブログとかも見たんですが、ちょっと自意識過剰かなぁ、って気がしなくもなかったので、スルーしておきます。
次回、最終回!
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あああ、やっぱり予想通り、次に退場するのはキタンでしたか・・・。
第1話から、ではありませんでしたが、ほぼ最初から出ていたと言っていいキタンの退場は、ちょっと悲しいものがありました。
にもかかわらず、脇役というポジションがはきりしていたせいか、カミナの時ほど盛り上げてはくれませんでした。そこいらがちょっと残念。
次回、そういう後日談(戦闘はまだせけ遺族中ですが)として出てくる可能性は高いですけど、カミナに比べて、その扱いが軽すぎるよなぁ・・・。
キヨウとキヤルは地上にいるので仕方ないにしても、キノンのリアクションくらいほしかったところなんですが・・・。
あれ、キノン、同行してたったけ?(^_^;
同行してなくても、なにか直感めいたカットを入れるとか・・・そういうのがほしかったんですが、まぁ、好みの差、と言われてしまうとそれまでですかね。(^_^;
ただそれを除くと、宇宙の描写とか、ヴィラルの力とか、かなり見所はあって、やや汗臭い展開ではありましたけど、そこそこ楽しめたところです。
まず、濃密な空間となって、海のようになった宇宙、その侵入。
「宇宙が進入してくる」・・・シンチュウって言ってましたけど、進駐?浸注?
ともかく、空間が海のようなイメージでもって艦内に侵入してくる、っていうのは、なかなかいい描写でした。
この辺、SF屋が作ったアニメスタジオの作品っぽくて面白かったです。
素材としては古いんでしょうけど、そういう古さを感じさせない全体のトーンと、作画の丁寧さ、っていうのもありますしね。
そしてヴィラルの覚醒・・・とまではいかないにしても、しっかりとシモンの相棒としての戦力になっていくところ。
中の人の魅力、っていうのもありますけど、やっぱり勇者王です。あえて「脇役」としての演技をしていらっしゃるようなのですが、それでもにじみ出るヒーローヴォイス。
うん、ヴィラル、良いキャラになってますね。
この第3部男性キャラでは、実は一番のお気に入りになりそうな感じです。(^_^)
シモンも悪くはないんですが、今回は完全にスタンバイ状態に終始してましたしね。
そしてヨーコにキスして出陣するキタン。
結末については、上に書いたようにやや不満があったりもしますけど、概ね良い「漢のドラマ」になっていたと思います。
それにしても、ヨーコと出撃前にキスすると、死んじゃうんですね、カミナといいキタンといい。
ヨーコの唇が、イデオンの某操縦席状態になっているのがなんともかんとも。(^_^;
螺旋力の墓場については・・・これも昔のSFアニメを継承していっているのかな。
古い素材をクリンナップしていく、っていうのは、けっこう隠れた裏テーマの一つになってるのかなぁ、と思うところでもあります。
さて、超銀河グレンラガンになったところで、次回。
作監・平田さんらしいので、激しく期待しています。(^_^)
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画面がすごく綺麗な回だったんですが、これって、色彩構成のうまさでもあるよね?
かなり加齢臭の漂う戦いぶりではありましたけど、それだけに定番の面白さ、みたいなものはしっかり組み込まれてたと思います。
アイラック、キッド、マッケン、ジョーガン、バリンボーと、次々散っていきましたので、ダリーとギミィが敵の真っ只中に取り残されたときは、「まさか・・・」とかなり心配になってしまいました。
激しい戦いに1話分を費やしてみました、ってところでしょう。
派手な戦いをやってる割には、色彩とかが綺麗でしたので、そんなに退屈もしなかったのですが、やっぱり色香には欠けてたと思います。
ヨーコのおっぱいが、かなり垂れ気味に描かれてたのは、ちょっとマイナスだったかなぁ。
年齢変化の描写、みたいなのかもしれませんが・・・。
次々と退場していく仲間達。
マンガ的な戦闘をベースにしてますので、極端にシリアスにはなりにくいのですけど、こうやって、周辺人物を退場させていくことで、その効果を担わせている、みたいなところもあるのかな、と少し感じたところ。
物語の〆を見てみないとわかりませんけど、ここまでやる効果が必要なのかなぁ、という気も少ししました。
お約束の、結局皆生きてました、っていうオチにだけはしてほしくないですが・・・たぶんそれはないよね。
「宇宙にでっかい裸の女が!」のシーン。
ニナの情報が解析されてる、とのことでしたけど、大事な部分が画像崩壊してましたから、大事な部分を解析していた、っていうことでいいんですね?(笑)
アンチスパイラルも悦痴やのう。(^_^;
これ無事にニナが戻ってきても、誰かが録画してそう。
シモンとの健康的な夫婦生活がかなりおびやかされる・・・のかな。
どっちかっていうと、ロシウとキノンの夫婦生活の方が興味があったりもしますが。(^_^;
次回、「お前の遺志は受け取った!」・・・なんですが、誰の遺志なんでしょ。
今回退場した人は、それほど重要性のある立ち位置じゃなかったので、誰かまた退場するのかなぁ。
予告の感じとか、出発前のやりとり見てますと、ダヤッカみたいな気がすごくするんですが。
忘れ形見も残してますしねぇ・・・。
カミナが復活してきて・・・っていう展開はさすがにここまできたら無理でしょうし。
ただ、遺志とは関係ないのですが、だんだんカミナに姿が似てくるシモンに対して、なにか最後のあたりですごい仕掛けが用意されてるのかなぁ、って気もしています。
遺伝子のループとか、シモン自身がカミナになっちゃうとか。
ともかく、シモンの中に、運命という秘密めいたものがまだ隠されてそうですので、もう一段のひねりを楽しみたいとこですね。
こういう展開になってみると、新約に出てくる「魔術師シモン」を連想してしまって仕方ありません。
グノーシス主義みたいな側面も少しはまぜてくれるのかな?
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ラストで出撃のメンバーを言い挙げるシーンがありました。
幹部となったヴィラルとともに、ロージェノムの名前も挙がってまして、この作品の方向性、みたいなものが再確認されたような気もしたところ。
死命を賭して戦った敵であっても、ひとたびその戦いが終わり、共通の利害が生まれると、私怨は残さず手を取り合う、ある意味和の世界ですね。
あれほど強大で傲慢にさえ見えたロージェノムであっても、ひとたびその真意の中に、自分達と共通するものがあれば仲間にしていく、そういう感じがしました。まぁ、ロージェノムは生体コンピューターですから、まるっきり前のロージェノムと同じ、ってわけでもないですが。
そして、マントを羽織り、リーダーとして出撃していくシモンのラストシーン。
ここで第1話の冒頭とつながるわけですね。
確かにああいう風貌なら、シモンがカミナに見えてしまったのも、仕方ねーかなー、とちょびっとだけ思ってしまったところではあります。(^_^;
シモンによって紹介されるヴィラル・・・。
第1部でのカミナ-シモン、第2部でのシモン-ロシウ、そしてこの第3部でのシモン-ヴィラルという搭乗コンビ、かなり違うキャラをそれぞれシモンの横にくっつけてきている、ってのが面白いですね。
今回のメイン、ロシウとキノン。
ロシウが故郷に帰ったのは故郷で死ぬため。
だったらあんな手紙残すなよ、とか考えてしまうところですが、ロシウのキャラだと打算も何もない、素の気持ちだったんでしょうなぁ。
でもロシウが好きで、ロシウとずっと近くにいたキノンにはわかっちゃう。
いろいろあって、ようやくロシウの元へ着いたシモンはロシウにゲンコ一発。
「来い、ロシウ、おまえが必要だ」・・・いいねぇ、だんだんシモンがカミナみたくなっていくのもいいけど、その行動原理をちゃんと受け入れて、修正できるロシウもまた良い。
多くの命を預かってしまった立場だったので、その重みに対してだけは自身で修正がきかなかったですけど、ちゃんとシモンに殴られて修正が効いているのは、とっても良い。
キノンの語る、シモン死刑宣告のあとの涙。
だろうねぇ、ロシウの性格を考えれば、こういうのって簡単に想像がつきますし、むしろ今まで描写がなかったのが不思議なくらい。
「オレ以上に必要としているヤツがいたか」・・・シモのセリフ、そしてキノンの涙。
ええシーンでございましたな。(^_^)
ロシウ、キノンと2人で1つのコクピットに入って、
「重いですか?」とたずねるキノン。
「ああ、重い」
「だが今は感じていたいのだ、人一人の重さを」
ちょっとロシウらしくないカッチョいいセリフかな、とは思ったんですが、キノンが恥ずかしそうに聞くのに、含みがあるとは言え「重い」と言ってしまうところとかは、ロシウらしくて良かったのかな。
ダヤッカも出撃することになって、そこでキヨウと娘アンネと抱き合うシーンなんかもはさまれてましたけど、キノンが結ばれる日も近いのかもね。(^_^)
キヤル「男って本当にバカばっかだね」・・・なんていってましたけど、この娘もやがて激しい恋をしそうですね。
ということで、リーロンの口からいろいろ理屈が語られてましたけど、あれはあんまり意味ないと思うので、スルーしときます。
リーロン自身が言ってた
「要は気合ってことよ」とか、
「要するに恋、ってことね」とかのための前フリみたいなもんでしょうから。
作監・平田雄三・・・良かったです。o(^_^)o
「その絶対的絶望、人間を鍛えてくれるように思えたぜ」
唐突に発せられたシモンの言葉・・・ひょっとしてこれがオチになってるんでしょうか。
徹底的なアンチスパイラルとの殲滅戦争に進みそうなんですが、ニアを救い、世界の安定のための結末が用意されるとするならば、こういう落としどころがあるのかも、と思ってしまったところです。
その意味では、サブタイになっていた「これがボクの最後の義務だ」よりも、意味深なセリフだったように感じられたところです。
ただ、アンチスパイラルに、ニア以外の人の影が感じられませんので、別段落としどころを用意しなくても収拾はつきそうですし、まぁ、その辺は今後の展開のお手並み拝見、と言うところでしょう。
ガイナの物語構成はかなり不安な要素があるんですが、今回は外部からかずきさんを招聘していますし、うまい着地点を用意してくれていると思います。
サブタイのセリフ・・・今回もロシウだったんですが、なにげにロシウのセリフ、多いですね、この第3部に入って。
権力を握り強権を振るいながらも、権力は自分のためでなく、人民の平和のために考え、己の限界を知り、その中で最大限に努力をする、しかも敗北や失敗を認める適応力もある、ロシウはその立ち位置にも関わらず、ひどく人間くさい側面と、その人間くささの中での最善と思える人格を見せてくれているところ等、実に良いキャラに仕上がってますから、当然といえば当然なのかも知れませんが・・・。
事象だけを追いかけていくと、第3部はロシウを中心に回ってますよね。
そんなロシウに次回スポットがあたるようですから、その辺、楽しみにしておきます。
主人公たるシモン、というよりグレンラガンですが、こっちも同乗するヴィラルの叫びの方が、カッチョいいですなあ。(笑)
まぁ、中の人、勇者王なんでこれもまた当然ですし、元悪役、脇役としての発声にはしてくださっているんですが、それでもヴィラルの方がカッチョよかったです。
そのヴィラル、生体コンピューターになっていたロージェノムとご対面。
あのあたり、もう少し尺を割いてほしいような気もしたんですが、まあまあ良かったですかね。
月がメカニックだったり、次元がパリンと割れたような描写だったり、大きさがわからないようなドリルの描き方だったり(これはもう以前からでしたが)、パースの感覚がかなりボカされたようになるのですが、絵そのものは丁寧なんで、迫力だけは伝わってきます。
ま、いい意味で「漫画的」というバトルシーンでした。
月の深奥へとむかう戦いまで、ピンチの連続とはいっても、どちらかというと物理的な戦いでしたけど、コアの目前で、ニアの出現。

変わってしまった相貌とか、いかにも非人間的な言動とか、ジンガイの魅力をこれでもか、っとばかりに撒き散らして最後に登場。
今回一番の見せ場でしたかね。
シモンとのやりとりの中で、一瞬もとの姿に戻り、そしてまたアンチスパイラル本体へと召還されていく姿。
「SF」というよりもむしろ「科学冒険マンガ」みたいな趣をたっぷりと漂わせてくれる進展で、一応ラストへ向かっての目的がかなり単純化されましたけど・・・なんかまだ仕掛けは残ってそうな感じがするんですけどね、どうなりますか。
とりあえず次回はロシウの里帰りらしいです。
♪私はヨーコ、いぇーいいぇい

とばかりに、先生をやっていたヨーコさん。
混迷の時代ですから、教員免許を取得するために、大学を出て、教育実習を受けて、なんていう夢のない設定はすべてとっぱらってしまって、いきなり田舎にやってきた、すっごい美人先生になっていました、・・・という過去が語られておりました。
しかし、まいっちんぐ風味ではあったんですが、どっちかっていうと、『二十四の瞳』でしたかね。(^_^;
ナキムが写真を見て、「これヨーコ先生じゃ・・・」と言いかけるところなんかも、そういう目でみてしまうと、なんとなく『二十四の瞳』ラストの、指で写真をなぞるシーンが脳裏をかすめてしまいます。(^_^;
まぁ、そんなことはともかく、ヨーコの先生姿、タイトスカートにスーツっぽい上衣で子供達と遊んでたりしてまして、そこそこ魅力的でしたし、樹にのぼっていくところとか、野性味もあって良かったんですが、どれか1枚、というと、やっぱり谷間が見えるカットでしたかね。(笑)

最近そのものズバリよりも、谷間とか、衣装の中のふくらみの動きとかの方が感動してしまうようです。(^_^;
子供達もいろいろ出てきましたけど、あんな短い時間でしたのに、しっかりと意外性のあるストーリィをからめてくれて、そういう意味でも面白かった、と言えましょう。
ナキムのかばんを樹の上にもっていってしまったのは・・・当然あのいじめっ子だと思っていたら、実は下屋声のマオシャでした、っていうオチ。
あの短い中で、ちゃんとした話になってたので、驚きました。
全体としては、後半の、かつての敵だったヴィラルが、シモンとともにグレンラガンに乗り込むってことの方が大きかったとは思いますけどね。
シモン「俺を誰だと思ってるんだ」
なるほどねぇ、ここでシモンにこういうセリフを用意していてくれれば、カミナが復活しなくても、まとまる方向にはなりますね、もちろん何らかの形で復活してくれても、それはそれでドラマになりそうですけど。
こういうところが、うまいですね、かずきさん。
ロシウ「これがぼくの限界か」
そして、ロシウ。
サブタイの「あなたは生き残るべき人だ」よりも、こっちの方がジーンときました。
ロシウっていいヤツですね。
現実を知っていること、認めるってこと・・・状況によってはこっちの方が難しい、ってこともありますから。
もっとも、多くの命を預かっている身ですから、これがそのまま賞賛されるわけでもありませんけど。
少しサイドストーリィのような話でしたけど、ヴィラルとシモン、ともにグレンラガンのコクピットになるドラマ、けっこうしびれました。
次回、またもや過酷な戦いになるもよう。
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回を追うに従って、ロシウの扱いがなかなかおもしろいことになってきてますね。
無事ロージェノムの専制から、シモン達とともに人類を解放し、その後、いかにも官僚としての姿を現して、規律を優先してかつての英雄達を骨抜きにしているかのように見えた、7年後の世界。
ところが、誰よりもこの星の来るべき未来に、そしてロージェノムの残した予言に不安を抱き、人類を生き残らせるために、できうる最善のことをしようとする姿。
前回までは、ともすると机上の空論のような理想主義、シモンの友情から生まれる理想主義とは違った、現実に立脚した理想主義みたいな側面もありましたけど、今回、リーロンがいったセリフ「あの子、壊れなきゃいいけど」とか、キタンの言った「なるほど、おまえの軸はブレちゃいねえ」と言っていたことなど、ロシウはロシウなりに、最大限のことをなそうとしていた、そしてそれが人類の、他人の幸福のためのものでもあった、ということがはっきり描かれていたように思います。
ロシウのとる手法は、シモンのものとも違いますし、シモンやかつてのカミナが持っていたカリスマ性に立脚したものでもありません。
1個の個人が、人間としての限界の中でできうる最大限の努力、できないかもしれないことに対しての理想主義的な努力ではなく、できる範囲での最大限の努力を尽くそう手する姿でした。
そのためには、かつての仲間を閑職に追いやり、命を分かち合って戦ったシモンに死刑の宣告をする、という辛い道をもとっていくわけで、たしかにリーロンの言うように、壊れるギリギリのところで戦っているようにも見えます。
キノンはそんなロシウの近くにいて見てきたからこそ、その辛さも含めてロシウに命をあずけていたんでしょう。
ロシウ、どうなるんでしょうね、英雄でも主人公でもない、でも人として持っている重みを、ひょっとすると登場人物中誰よりもしっかりと背負っているようにも見えます。
「戦うのが指導者じゃない、決断するのが指導者なんだ。」
・・・まさにそういう話だったと思います。
この痛み、辛さは、ある人々を助けるために、別の人々を犠牲にしていく、そういう悲劇をも含んでいます。
それをしっかりと認識し、なおかつその道を踏み越えていこうとするロシウ。
ほんとに壊れなきゃいいんですけどね。
それと、第3部開始時に書いておくべきだったことかもしれませんが、増えすぎた人口、という問題点。
エヴァでは減少した人類という切り口を見せてくれましたけど、今回はその逆。
現実生活なり政治世界なりを見つめていると、減る人口より、増える人口の方が問題としては重いんですよね。どこかで間引く行為が必要になってきますので。
今回のこのグレンラガン、そういうところまで視野を広げていってくれているようにも見えますので、この結末、かなりの注目です。
さて、ロシウとともに、重要なはたらきを見せてくれたキタン。
妹2人と姪を脱出させるために、これまた身命を賭して敵ムガンの前に飛び出していく姿。
キヨウにキノンのことを頼む姿は、死を決意した姿でもありました。まぁ、死にはしませんでしたが。
そして助かった命をもってロシウの元へいき、キノンの見ている前で、ロシウからコアドリルを預かります。
「オレはこいつに明日をかける」
キノンのキタンを見る目の変化も、よかったですね。
前回までの、ロシウのことを理解していないキタンへの腹立ち、しかし今回は命をかけた姿を見て、変化が現れていました。
ロシウに対するものとは違う、キタンへの家族としての気持ち、そこまでは言いすぎかもしれませんが、そんなキノンの変化が感じられたところでした。
そしてラスト、取り残されたシモンとヴィラル、そこへ現れたニア、さらにそのニアの後ろから現れたヨーコ。
「つまんない女になっちゃったわね、ニア」
今回、名セリフが多かったですね。このユーコのセリフもシメと言いますか、次回への引きといいますか、なかなかカッチョよかったです。
次回はそのヨーコの話・・・かな。
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一応のアラスジとしてはこんなところなんですが、キノンは自らの志願。
「こうしておくとシモンさんは逃亡を考えないから」とか、キタンがその事実を知って、怒りをロシウにぶつけると、その兄の面をひっぱたき、
「おにーちゃんはロシウのことを何もわかっていない」と一喝。
今回は、このキノンと、病室でブーたれてるキヤルがあまりに魅力的で、視点としては完全にここに釘づけでした。
まず元・黒の兄弟第3子、次女キノンから。

前回、成長した姿を見せるとともに他の兄妹たちとは一線を画してロシウの右腕として動いていた姿がありましたけど、今回は完全にロシウのために、身をはって動いてました。
死刑囚・シモンの出撃には、逃亡の危険性がある、そこでシモン自らが提案してきた爆弾搭載とともに、自ら志願して起動スイッチとともに乗り込むキノン。
もとよりテッペリン攻略戦でもオペレーターでしたので、それほど操縦になれているわけでもなく、出撃の衝撃では、激しい乳ゆれに顔をしめてました。

乳揺すりというのは、巨乳表現としてよくありますけど、キノンの設定はそれほどの巨乳ってことではなさそうですので、衝撃表現なんでしょうね、実際に並乳がこんなにゆれるものかどうかまでは知りませんが。(^_^;
考えてみれば、アニメ動画の中に初めて「印象的な」乳揺れを持ち込んだのって、ガイナックスの『トップをねらえ』が定説になってますから、こういう胸の揺らし方には、ある種の哲学なり方法論があったのかもしれません。・・・全然ないかもしれんけど。(笑)
テッペリン攻略戦では、常にサポートの位置にいて、他の3兄妹とは違う位置にいたキノン。
そういった背後にいたことで、かえって大局的な見方ができるようになって、ロシウの考えに同調していく、っていうのが、少ない会話、立ち位置からよくわかるつくりになっていて、さすがにこういう見せ方はうまかったですなぁ、と、ちょっと感心した次第。
そしてもうひとつ、兄・キタンをひっぱたいてロシウを擁護していたこと。
どうもここ数年アニメに出てくる妹キャラがあまりに画一的になってましたので、こういう兄を制する妹っていうのは、清新でよかったです。
この時点ではキノンの成長がキタンを追い抜いてしまっている、という見方もできそうです。
閑職に追いやられていたキタンよりは、組織実務にずっと携わっていたであろうキノンの方が、はるかに世界なり危機なりについての認識が深くなるのはうなずけるところです。
ただ、物語としては、このキノンの気持ちか修正される方向に向かいそうではあるんですけどね、主人公はやっぱりシモン、もしくはシモン側の視点でしょうから。
もちろんキタンはキタンなりに妹を心配しているからこそロシウに向かっていきましたし、シモンにとっても大切な仲間、という認識があるわけで、ここいらへんの、各人が各人に対して思っている情の深さとズレ、みたいなものもなかなか面白かったところです。
キタンにしても、けっこう熱血的な表現が目に付くので、このままでは終わりそうにありませんし、キタンとキノンは今後、どう展開していくかすごく楽しみです。
ルックスという点ではなく、人物として、キノンのキャラがすごく魅力的に見えた今回のお話でした。
こういうキャラには悲劇的な展開を期待したいんですが、かといって死なれるのもちょっと辛いし、今後のキノンについては、矛盾する期待感があったりしているところです。
さて、物語の筋にはキノンほどにはからんできませんでしたけど、姉・キヨウとともに病室でキノンに対して不満をもらしていたキヤル。

キノンが、誕生した姪の顔すら見に来ないことに不満タラタラ。
このあたりでもキノンのキャラクターが間接的に語られる結果になりましたし、姉キヨウのキノンに対する思いやりとか配慮とかで、この兄妹の結束の固さが伺えたところでした。
キヨウにしても、末っ娘の甘え、っていう側面はかなり出てましたしね。
で、そのキヨウにたしなめられて、ブーたれた顔、めっちゃ可愛いかったですな。(^_^)

所作の一つ一つに、おとなになりきれていない幼さが散見されていて、なかなかよろしい。
こっちはダリーとともに、ルックス要員ですね。(^_^)
そして、ダークビューティとなったニア。

今回はちょびっとだけの出番でしたけど、要所要所で、シモンの立場を悪くするように、そしてこの世界の運命を語るように出てきてくれました。
ニアが心を取り戻すときがくるのか、っていうのもシモンにとっての課題のひとつ、となってくるんでしょう。
さて、第1話冒頭に近い雰囲気が出てきた移住用巨大艦。
あれ見てますと、カミナの復活もかなりありそうな気分になってきますが、はたしてどうなりますか。
そしてことここに及んで、意外と重要な役どころになってきたヴィラル、シモンが投獄された刑務所での再会。
こっちにもかなり重要な役どころが与えられているようで、興味がつきません。
ロシウの語る「もうグレンラガンには頼らない」というセリフとか、リーロン以下の開発陣の気持ちとか、シモンに同情的なダリーとギミィとか、終幕にむけての良い素材がテンコ森状態になっています。
次回、サタイに「神」の字が躍ってましたので・・・そろそろカミナかなぁ、という気がかなりしているところ。
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おお、ちゃんとしたSFになってきましたね、今までさんざん「キャラ萌えアニメ」として軽く扱ってきてしまいましたけど、こういう展開でしたら、桶桶です。
今後追加説明がされるかもしれませんが、若干の穴も感じてて、たとえば、ロージェノムの予言について常に心にひっかかりをもっていたにも関わらず、生体コンピューターに今までアクセスしていなかった件とか、その生体コンピューターから何の苦もなく情報を引き出していることとか、やや穴に近いものは感じますが、「民衆」という素材を扱いだしたこと、そして螺旋=ドリルという世界観を定着させ、さらに発展させだしていることなんかは物語構築として賞賛に値するところだと思います。
まず、増えた人口のコントロールがきかなくなっている描写、これなかなか面白かったですね。
正義を行うために、街が壊れても平気の平左だった昭和40年代の特撮に対して、市街地でバトルをすれば被害がでる、というのをアニメの上に持ち込んだのが、富野の名作『無敵超人ザンボット3』でした。
それ以後、民衆や市民をどう扱うか、っていうのは、昔の特撮のように楽観的には構えていられなくなって、市民全体が戦闘員だったり、そういう市街地での戦闘を減らしたりと、いろいろと工夫がこらされてきましたけど、今回の市民の政府に対する不満爆発は、ストレートに被害が出ることへの不満として表現されていた点で、富野が投げかけた問題意識へと帰ってきたような感もありました。
もちろんそれだけではなく、映像を使ったアンチスパイラル側の情報の扱いのうまさとか、まだ文明としては走り出したばかりで、統治の経験も未熟なさまとかが描かれてまして、いろいろと社会のトゲを感じさせる仕組みになってました。
こういう必ずしもスカッとした単純な方向ではなく、社会意識を感じさせる方向へと舵をとった、ってことは、作品全体としてのなにか意思のようなものを感じますので、しっかりと見ていきたいところですね。
それと、DNA構造。ダブルヘリックス。
遺伝子の形態としては、螺旋構造もさることながら、二重の鎖であるってことも重要でして、これが高等生命を生み出す生命の工夫となっているわけですが、今のところ二重鎖の方にはそれほど言及されず、もっぱら螺旋構造の方に重きがおかれているように見えます。
もちろんこれは失念しているとかではなく、螺旋=ドリル、ということを強調しているように思います。
作品のテーマがドリルである、ということに対する理論的裏づけ(もちろんアニメとしての、ですけど)の役割をしてるんじゃないかなぁ。
今後キャラクターとして人間型がワラワラでてくるかもしれませんが、現在の時点で、アンチスパイラル側が無機質なデザイン、ってのも、ここにつながっているような気がします。
というところで、以下、個々について気になった点をいくつか。
まずニアの変貌。
「もう人間に戻ることはない」と言ってましたが、このコトバにどの程度の重みがあるか、っていうのは今後の展開しだいでしょう。
アンチスパイラルの端末なのか、それとももっと中枢に近いところにいるのか、そういった点で変わってくるとは思いますが、ナディアのラストで、操られたナディアをなんとなく連想してしまったところでもあります。
・・・ああいう展開にはたぶんならないとは思いますが。(^_^;
ロシウの思惑。
いまや政府機能を一人で背負ってるようなロシウですが、かつての武闘派からは煙たがられている、っていうのが少しずつでてきているようです。
おおまかな流れとしては、まだまだロシウに対する信頼は、たとえばキタンやダヤッカの行動を見ているとわかるのですが、ロシウの見ているものと、キタン達の見ているものはかなり違う、ということがはっきりと両者にもわかる形で描写されてますので、この関係、はてさてどうなりますか。
一方、ロシウの側では、キタンたちを苦々しく思っているっていうのはいたるところに見てとれますね。
シモンの逮捕。
これについては次回、じっくりと描かれるでしょうけど、総司令を逮捕する、というロシウの真意はいったいどこにあるのか、楽しみです。
その市民の批判を一身に受けたロシウ。
強圧派ではない、というのは、市民に対して発砲しようとした護衛兵を押しとどめたことからわかりますが、彼らをつれていくとどうなるか、という配慮まではできなかったもようです。
このあたりがロシウの良いところであると同時に限界でもあるのかなぁ。
そのロシウにつき従うキタンの妹キノン。
前回でもその変わった姿に驚かされましたが、すっかりロシウと志を同じくしてこの難局にあたっているように見えます。
物語全体はうまくまとめてくれると思いますが、キノンとロシウについては、少し不安ですね。(^_^;
悲劇的結末にならないことを祈ってます。
一部で『トップをねらえ2』のノノとの酷似が指摘されてるダリーですが、年齢の割にはおとなびたところがいい味付けになってます。
7年前のキヤルとどっちが年齢が上なのかな。
いよいよ宇宙の謎にまで分け入ってきた本作ですが、次回で、またまたシモンとロシウにスポットがあたる・・・のかな?
テーマ:天元突破グレンラガン - ジャンル:アニメ・コミック