非常に珍しい、ジャンプ連載終了作品のアニメ化。
一応連載が終ってますから、全体構想はしっかりできている、と信じたいのですが・・・。
さて、見た感想は、普通に面白かったです。
ややつぎはぎっぽくて、テンポが早すぎな感もありましたけど、まぁ、許容範囲。
ただまぁ、筋の上での細かいこと、例えば、巳田~猿渡への戦いの流れとか、カズキの武装錬金の発動手順とか、細かいところが入れ替えてあって、それで効果が上がってるのならともかく、いかにも2つの話をつぎはぎするための強引手法に見えてしまうのが、いかにもなんとも・・・。
構成と脚本が、本作の一番のウィークポイントだと思うのですが、第1話からいきなり出てきているような感も少し・・・。
絵はうまくアニメ化できてるように感じました。
和月原画の、シャープなラインはかなり殺ぎ落とされてますので、原作ガチガチ派からはひょっとすると評判が悪いかもしれませんが、ラインのシャープさって、アニメの現場にもってこられると、外注時にとんでもない半島シフトがかかったりすることが多いので、長い目でみると、いいことだと思います。
まひるちゃんの可愛いらしさは、ちょっと異常でしたけど。(笑)
さて、開始前から原作ともども話題に上ってたCV陣。
エルンガーはさすがでした。
シャマル、エルルゥと似たタイプが続いてましたけど、しっかりキャラを作ってきてるところはさすがです。
対して、まひるちゃん。・・・うーむ。(^_^;
これってキャリアの差なのかなぁ、と思ってしまいました。
まんま、ハルヒを継承しているみたいで、ハルヒがはじまってからというもの、アイシル21のまもりねーちゃんも激しくハルヒ化してますし、まじぽかも最初はそうでもなかったんですが、後半はすっかりハルヒ化。
声質自体は好きな方なんで、苦痛になるとか障害になるとかってことはまったくないのですが、こうも芸幅が狭いと、ちょっと問題かなぁ、一応別作品なんですし。
まだ若いですし、演技自体はうまい方だと思うので、今後の精進を期待しておきます。
CVで一番気に入ったのは、実は上の2人ではなく、主役の福山クン。男のくせにエロすぎ。(笑)
去年の陰陽大戦記で、男声のいぢめて光線を存分に堪能させていただきましたけど、今回のカズキクンもそういうところがありますなぁ。
彼の場合は、そうでないときもあるので、演じ分け、なのでしょうけど、光線発動時の刺激性は、多少なりとも深窓系ショタに目覚めたことがあれば、容易に嗅ぎ分けられる力を秘めています。
つうことで、主役の2人については、かなり期待できそうです。
で、CV予定見てたら、矢作さんも入られるんですね、毒島華花。
今回もガヤで出てましたけど、準レギュラー扱いだとすると、これも嬉しいですな。
作画はかなり優秀な部類でしたし、制服のデザインはうまく仕上がってまして、設定画のときより、動いてみると格段によかったです。
何話予定なのか知りませんが、連載終了作品ですから、強引なつぎはぎは極力控えて、じっくり見せてほしいところです。
ところで、臓物(はらわた)をブチまけろ、なんですが、予告にあのタイミングで入ってる、ってことは、毎回やってくれるんでしょうか。
ちょっとドキドキ。(^_^)
水曜日に曜日チェンジ。
で・・・追いついた・・・のかな?
少なくとも、先行地域に対して、周回遅れ、ってことはなくなったみたいなので、感想書く意欲がまた少し戻ってきたところ。
大好きな剣ちゃん&やちるコンビが大活躍、ってこともありましたが。(^_^;
まず、新OP。
前みたいなあからさまな腐女子狙いではなくなったものの、依然として、少年向けではありませんなぁ。曲は前回同様良かったんですが。
ジャンプそのものが「少年週刊誌」とはいえなくなりつつあるので、仕方のないことかもしれませんけどね。
さて、本編、なんかゾロゾロあつまってきて、どう十一番隊の因縁へと話を向けるのか、と思ってたんですが、主筋としては、わりとうまくもっていけた方かな。
剣八によって、足止めの戦いをとるか、剣八との一騎打ちをとるか、という選択肢が与えられて、結局、自らの心底の願望の方を優先する流れ。
ただ、よく考えてみれば、虹霞が撹乱技だとすると、別にあのままで戦っても問題なかった気もするんですけどね。あ、霊圧が分散してしまう、とかってことかな?
霊子、霊圧の考え方がイマイチよくわかってないので、物理的な量だとすると、確かに二者択一になっちゃうのかな。
ともかくそんなわけで、ここから先は2人の死闘。
ただまぁ、一ノ瀬のデザインに芋っぽいところがあるので、剣ちゃん、引き立ちません。(笑)
剣ちゃんの相手は、二枚目や熱血少年でないとなぁ・・・。
それに、対一護戦のときのように、「肉を切らせて骨を断つ」という、相討ち上等式の血みどろの戦いにならなかったのが、やや不満なところ。
それだけ力の差があった、ってことなんでしょうし、個人的には剣ちゃん最強であってほしいので(公式では違うのは承知してますが)それでも悪くはないんですが・・・。
ただ、オリジナルの戦いとなると、単に霊圧と剣の技量だけで必殺技を持たない剣八、っていうキャラは動かしにくかったのかなぁ、という気も少ししています。
それゆえ、勝ったときに、ちょっと理屈っぽくなるのもひっかかるとこだったりしますが、まぁ、ひさしぶりに剣ちゃんの勇姿が見れたので、良しとしておきます。
ただ、あの剣戟シーンの雑さはなんとかならんかっのかなぁ、と不満も少し。
殺陣までしっかり組んでくれ、とは言いませんが、もう少し、体制を動かした剣さばきとかを見せてほしかったです。
相変わらず傍観者だったやちるですが、虹霞の上位ヴァージョン発動時、立ち去ろうとする一ノ瀬と対話しだしたときには、ひょっとしてやちるちゃんの戦闘勇姿が拝めるのかな、とちょっと期待したんですが、そんなことはありませんでした、残念。(^_^;
ただ、刀に手をかけたり、光源の拡大をよけるようにぴょんぴょんすばやく遠のいていくところとかは、ギャグ以外で久しぶりの存在感でした。・・・そこだけでしたが。
バトルの方は、結局本気を出しても、相討ちモードにも入れず、ってことで、歴然たる力量差を見せ付けて終了。
あれで、まきちゃんは切り捨てられた、ってことでいいんですね?
作品の性格上、事件終了後、会心して、もしくは新たな戦いを決意してもう一回登場、とかっていう可能性もないではないですが・・・。
この作品には、超常的な救命部隊がいますからなぁ。(笑)
Cパートは今回は、その救命部隊。
綾さんの声が聞けたのは嬉しったですが・・・ちょっとパンチにかけますね。
次回、瀞霊廷内での戦いに部隊が移ります。
始まりました、第2シリーズ・・・のはずだったんですが、OPは同じだし、タイトルも、第13話でしたから、一応2nd seasonとはうたってましたけど、ちょっと間をあけた続き、ということですね。
ほとんど絵も変わってなかったし、CVも設定も同じ。
ということで、第1シリーズで、「なんで双子の話をやらないんだ」と原作ファン筋からの非難に応えてなのかどうか、冒頭から、美しい双子の殺人者、ヘンゼルとグレーテルの話です。
第1シリーズで、この話をやらなかったのは、とにかくあまりに結末がエグいからだろう、と思ってました。
でもこの話で再開するっていうことは、そこらへんはなんとかクリアできてるのでしょうか。
公式の方を見ると、問題発言があるので、放映版は意図的にその場面をサイレントにしている、なんていうのが書かれているのを見ますと、あのエグいラストをちゃんとやっていただけるのかどうか、少し不安なところではあります。
まぁ、深夜ですし、ハガレンとかではもってすごいことやってましたから、たぶん大丈夫だとは思うのですが・・・。
そのヘンゼルとグレーテル。
銃器のグレーテルと斧のヘンゼル。中の人は金朋と南央美。
ある程度予想はしてましたけど、実際映像と重ねて聞いてみますと、もうこれ以上ないくらいあってますね。
いきなりヘンゼルが斧で殺すシーンをやってくれてました。直接には見せてませんでしたけど。
そしてグレーテルの銃器乱射。
前にも書きましたけど私はミリヲタじゃないので、あんなからだの小さな娘が、あんな大きい銃器をブッぱなして、反動とかは大丈夫なんだろうか、なんて素人考えをしてしまいますが、原作者さんはそこらへん相当詳しいみたいですから、たぶん可能なんでしょう。
コミックスでは一部、そういった銃器の解説が載ってましたしね、チンプンカンプンでしたけど。(笑)
そんなわけで、ああいうことが可能なのかどうかはよくわからないのですが、小さな女の子が、比較的大きい目の銃を乱射する、っていうのはすごく絵になります。
この辺、ガンスリでも同じこと感じましたけど。
薬莢を散乱させつつ撃ちまくるグレーテルの姿はとっても美しかったです。
雇いこんだ連中でさえ、深い緩和感じてしまうくらいの殺人マシーンぶり。
このへん、かなりしっかりとやってくれてるようで、あのバラライカとヘンゼルの名シーンへと期待が高まります。
ヴィジュアル的な意味でのキャラクターとしては、この双子なんですが、お話としては、バラライカがひたすらカッコいいはずなんでそこら辺も、今後の楽しみです。
さて、冒頭、詩人の名言を引用しつつ、実行に移すシーン。
丘けいこの名作『挑戦』を思い出した、なんて言うと、ちょっと古すぎますかね。(^_^;
今シリーズは前半でこの双子の話、後半で日本893の話をやるらしいので、どの程度の話数を使っていただけるのかわかりませんが、しっかりと描いていただけることを期待しています。
ああ、ヘンゼル対バラライカが待ち遠しいです。(^_^)
テーマ:BLACK LAGOON - ジャンル:アニメ・コミック
最終回。
最後のお話は、原点に帰って人生のお話でした。
おとなへと脱皮しつつある灯里と、アリシアの今まで、これから。
いつもにもまして良い話だったんですが、特によかったと思うのが、子供の時の夢で終始していなかったことです。
つまり、どんなおとなになるか、そしてなっていくか。
そこへの指標をしっかりと示してくれていたこと、かな。
アニメや漫画は、見ている層が若いこともあって、希望を語ったり、幼年期の美しさを見せたりするのは、ごく普通にあるんですが、なかなかその後を見せません。
見せてくれるものがあるとしたら、それはもう青年むけになってることの方が多いようです。
この話でもはっきり明示されてるわけでもありませんし、けっこうな理想化は入ってますけど、「エレガントでおとなの女性」としてのアリシアさん、と2回にわたって表現されてました。
ああいう立派なおとなになるにはどうしたらいいんだろう。
ああいう人は、どういう少年(少女)時代を送っていたんだろう。
時代が世知辛くなってきましたので、あんまりこういうことわ感じさせてくれるおとなが、身の回りに少なくなってきたってこともあります。
それゆえ、アリシアさん、という、かなり完璧に近い女性像を出してはきてますけど、これって夢や希望を語るだけでなく、それにむかってどうあろうとするか、っていう、大切な指標でもあるんですよね。
その意味で、第2シリーズの最後を閉めるのにふさわしい「門出」の話にもなっていたと思います。
灯里の語る「妖精さんになりたかった」というコトバ。
アリシアの答える「もうすぐ妖精さんになれるんじゃない」というコトバ。
直接には、ウンディーネとして、妖精と呼ばれるほどの水先案内人になる、ってことになりますけど、アリシアさんの語るコトバはたぶんもっと先まで見つめているんでしょう。
プリマになってからのその後。
妖精と呼ばれるくらいになってからのその後。
一応の目標であっても、そこに立ってからどう生きていくか。
思えばアリシアさんとの共同生活も、そういった生き方の伝承みたいなところでもあったわけです。
藍華は晃から、アリスはアテナから、しっかりそれを受け継いでいくことが暗示されるようなラストでしたし、すばらしいメッセージだったと思います。
ふりかえってみて、簡単にまとめ。
第1シリーズに比べて、幻想味あふれる話が多いようでした。
とりわけ、第1シリーズで既にその存在を確定させてくれたケットシーを存分に使えた、っていうことが、そこへつながっていったと思います。
現実と幻想の境目が曖昧になるところの描写が実に丁寧で、秀逸な美術と相俟って、独特の情景が生まれていました。
最近は動かすこともままならない作品が増えてますけど、本来アニメは、動きを与えるもの。
絵を動かすだけでなく、物語を動かし転がして進めていくのですが、この情景作品においては、敢えて話を動かさず、情景の方が語りだしていってくれるようなつくりが何度かありました。
そのあたりが、しっとりとした、にも関わらず、心の中にヴィヴィッドに響いてくる作品になっていた、というのが、全体を通しての感想です。
第3シリーズまではさすがに無理だと思いますが、可能であれば、同じスタッフでやっていただきたいものですね。(^_^)