良い話でした。
結末も、展開も、知ってはいましたけど、優秀な作画スタッフの丁寧なつくりでこの展開を見せられますと、グッと来ますね。
全てを知って、なお達観する義之君の優しさ、そんな義之くんを想うさくらさんの心、音姫の心、そしてとうとう真情を吐露してしまった由夢の心・・・・。
今回、実にすばらしい展開だったと思うのですが、特にその3つのシーンに心震わされたところです。
・由夢のこころ。

音姫を探し回る義之を見て、去来する過去の映像。
いつも音姫を見ていた義之。そんな義之を見ていた由夢。
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この2人の視線が悲しいですね。
義之は音姫を追いかけ、由夢はそんな義之を見ている・・・。
「どうして好きになっちゃったんだろ」と思わずこぼしてしまい、ハッと口をつぐむ由夢。
でも、そんな偶然の場でも、義之は疲れて眠ってしまうありさま。
目で音姫を追いかける義之を見ていて、それでもなお好きでいる気持ち、そして決して音姫をうらむこともなく・・・。
由夢の熱い、それでもおさえた感情がこちらにもしみこんでくるようでした。
・さくらのこころ。
そんな義之の夢の中に現れた、さくらさんの孤独の影。
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微笑むと、一層深くたちのぼる孤独。
もう笑みを作ることでしか、この孤独を語ることができなくなってしまった、その気持ち。
その中から生み出された義之という存在。
義之くんの諦観は、実は少なからず予見していた、ということでもあったのでしょうか、その片鱗は、既に雪山で由夢を助けた頃からなんとなく漂ってはいましたが・・・。
「おかあさん」
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このことばにハッとするさくらさん。
ほしかった家族と、はっきりと心を重ねることができたときに訪れた、別離のとき。
みんな一生懸命したんだよね、その結果でしたし。
・音姫のこころ。
桜の木の前で、まだ逡巡している音姫。その背後、ついに義之が見つけて声をかけるのですが、ことのときの動画か、まさに音姫のこころを表すがごとくに、ゆっくりとふりむくさまを描いてくれました。
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悲しみと 恐れと 切なさと・・・。
この音姫の振り向く表情、すばらしかったですね。
1シーンの絵で、動画で見せてくれた、音姫のこころ。
義之に言われて、一層できなくなってしまう音姫の決行。
泣きじゃくる音姫の激しさは、今までに見せたことのないものでした。
それゆえに切々と胸に迫る哀切。
そして、再び由夢のこころ。
顛末を見つめる影。由夢が見ていたところで、次回。

いやぁ、やっぱりダ・カーポシリーズは心打たれますね。すばらしいです。
正直言いまして、今期4月期は過去に例を見ないくらい不作のシーズンだったように感じてたんですが、ダ・カーポシリーズの本作があれば、ほとんど気にならなくなってしまいます。それくらいの面白さ、展開でした。
さて、残り3話、どういうしめくくりを見せてくれますか、楽しみにしています。
杏がアホの子になってしまうのかどうか、も少し気になるところです。(^_^;
テーマ:D.C.ⅡS.S. ~ダ・カーポⅡ セカンドシーズン~ - ジャンル:アニメ・コミック