もう最終回の放映は終了してしまいましたが、優れた作品ですから、なんとか来週中にも最終回まで、感想は残していきたいと思います。
舞台は変わって、第1話でカイバを誘導していった男、ポポの過去、秘密、立場、といった物語の外枠に近いところが描かれてました。
貧困の中にあったと思わせる、ポポ、チェキ、ネイロの過去。
「皆に腹いっぱいニッポを食わせてやるよ。」
そして訪れてくる母。過去の写真と風貌がまったく違ってしまっているポポ。
仲間を処断したポポ自身が、ボディ交換を行っていたかもしれない、という事実。
このあたりは、60~70年代にかけてよく見た、殖民惑星ものの閉鎖環境を思わせてくれるところで、他者を律するルールが自分にもふりかかってくる、という恐怖・・・でもないかな、危惧、に近かったかな、まぁ、そういった状況が描かれ、実は総元締めも、そんなボディ交換を行ってました、という流れ。
エピソードとしては、ポポの過去とコピーワープの問題が主で、シリーズとしてはこのコピーワープの問題が重要になっくるんでしょうが、エピソード単体としては、衆目の前では母を否定しなければならなかったポポの苦さがひきたつ今回でした。
チェキとネイロの存在がいまひとつ不確かな中にあって、第1話で、唐突にこの物語を押し開いたポポ、そして一想団の問題がほぼ解決、というか説明されました。
それにしても、コピーのボディをめぐっての逃走、実に気味悪かったですな。(^_^;
以前にも書きましたけど、ボディ陳列のシーンが出てきますと、サイレント時代の表現主義映画を思わせる画面で、ぐいぐい引き込まれます。まぁ、私が表現主義映画が大好き、ってこともありますけど。
『破片』『朝から夜中まで』『戦く影』『フォーゲレート城』『夜のプロムナード』・・・といった名作が脳裏をよぎるところです。(^_^;
さて、チップになってしまったカイバの記憶とこれからどうからんでいくのか、展開を楽しみにしています。