おお、第2話、かなり良かった。(^_^)
前半、前回第1話をダイジェスト的になぞっていってたので、
「おいおい、第2話にしてもう総集編か?」といささか不安になったのですが、今回の莉緒のエピソードを語りなおし、そしてその背景を前回とは違う視点で見ていく、という良い効果を作ってくれてました。
そして後半の、前回拉致されかかった少女・莉緒のお話、仕組んだ男・折原臨也の話、ひきこまれました。
臨也と莉緒のビル屋上での話は、基本的に会話劇でしたが、夜の都会を背景にして、クローズアップなんかも良いタイミングで決まってて、なかなか魅せる画面でしたねー。
話の内容、というか臨也の自作自演のネタばらしと、その背後にある意図の説明のくだり、そのあたりも適度に効いてて人物の感覚とか情緒とかをうまく、わかりやすく伝えてくれまして、外から物語を覗き見している感覚が極めて快適でした。
これも一種の異化効果、といえますかね、とにかくお話の仕込み方が実に良かったですわ。
第1話がこれからのシリーズの外枠みたいな感じで始まってましたので、いろいろと感想をもてるのはもうしばらくいってからだろう、と思ってましたけど、この第2話を見て、すっかり気に入りました。
これは今期、あたりの1本になりそうです。
原作未読組ですが、スタイルとしてグランドホテル形式らしい、というのがいろいろともれてきますので、たぶんこんな感じで、ある話で背景だった人物が、次々とメインを務めて入れ替わっていく、という展開になると思いますが、今回の仕込み方、見せ方を見てますと、普通に個々の物語に酔わせてくれそうですから、今後も楽しみです。
ただ、こういう形式(グランド・ホテル形式)は群集劇とは言いません、少なくとも演劇用語としては。
演劇用語としての「群集劇」っていうのは、ハウプトマンの『織工たち』みたいなのを言うんですが、まぁ、本作とあんまり関係ないので、演劇ネタは控えておきます。
むしろ、ロンド形式に近いかな。
では、もう少し具体的に今回の名場面を回顧しておきます。
まず、今回の外枠の入学式。巨乳メガネの園原杏里。
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入学式のシーンで、胸と足をジロジロ見られるカットがはさまれてましたので、たぶんそういう属性もちなんでしょう。
最後の走って去っていくシーン・・・あまりのデカさに、絶句。
本作、男女ともわりとスレンダーなキャラが多いので、この杏里の自己主張しまくるわがままおっぱいには目をひきつけられますな。(笑)
本人はあんまりそういう自己主張するタイプでもなさそうな、おとなしめの印象ですが・・・欠席宣言の矢霧誠二くんとはどういう関係なんでしょ、単なるお節介だったのかも知れませんが。
次回のメインは、この杏里さんか矢霧くんか、でしょうね、あるいは両方か。
今回のメイン、神近莉緒さん、15歳。

父の浮気現場の写真が送られてきたのが中学のとき、だったそうですが、中学時代、幼女時代と全然容貌が違いますね。
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髪をかるく染めて、コンタクトにした、って感じでしょうか。
ただ、奈倉と会いに行くときには既に髪の色がブラウンに変わってたので、この事件直前に染めたんでしょうね、奈倉に会うためか、高校に入学するためかははっきりしませんが。
拉致されかかる下りは前回通りですが、その背後に3人の人物が関わっていたようです。
黒衣のライダー・セルティ、セルティを送り出した白衣の男、そして情報屋・折原臨也。
ただ描きわけが厳格ではないので、かなり見分けがつきにくいところではありますが・・・。
拉致された莉緒・・・第1話では「十代女子」と強調されてましたけど、15歳。

このスレンダーな足を見てると、ハイティーンではなく、ロウかミドルだとわかりますので、ヤバさは半端じゃないと思うのですが、こういうことをする人間ていうのは、そんなことは考えないんでしょうね。
拉致監禁て、ほとんど準・殺人みたいなもんだから、刑罰はかなり重いし、ましてや未成年ですからなぁ。
しかし、アニメ絵的にはたいへんおいしかったです。(笑)
緊縛の莉緒たんに少しいたずらしてほしかった、なんて言いませんよ、本心はどうあれ。
解放されて向かった先に待っていた本物の奈倉さん=折原臨也。
いやぁ、君の心が見透かされているみたいに絶句するさまが面白くってさあ、キャハハハ、な、デュララギさん、むごいっす。(笑)
「人間が好き、あくまで好きなのは人間であってキミじゃないから、ここ重要」・・・容赦ねーなー、デュララギさん。
「興味あるのは悩みの生態であって、キミのお悩みじゃないから」・・・とことんダメだしです。
それにしても「キミじゃないから」と言われて赤面する莉緒ちゃん・・・これも見透かされてたことの一つなんでしょうなぁ。

今、目の前にいる奈倉ではなく、メールを交換していたときの奈倉に対する信頼感に近いもの、そこから生じていた、小さな好感、そういった自分でも意識するかどうかの、些細な感情までほじくりだされてしまった羞恥、そんなとこでしょうかね、ともかくいろいろと解釈できそうで、あの赤面は面白かったです。
前半で、メールの中で語っていた「ウソをつく父」と「母の甘すぎる煮物」。
それを逆手にとった奈倉の発言にカッときたものの、簡単にかわされて、ビルの屋上からつきつけられる、「死」の現実。
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このあたりのやりとり、そして奈倉が去ってしまった後にまで、ある効果を引き起こす語りの罠、それに従ってとびおりてしまう莉緒。
臨也は見ていて楽しくてしかたがない、ってところだったんでしょうね。
自分の意識でやっていると思っている莉緒。
ところが、そういった本人の命でさえも、臨也に仕込まれた言葉の罠によって演出させられている、という、死んでいこうとする本人さえ知らない事実。
他人の人生が自分の手の上で踊っているかのような、悪魔的な快感。
この冷たさ、ゾクゾクしますね。
まぁ、一応、セルティによって助けられたようでしたけど、その一件だけが臨也にとっての失敗でした、といったところかな。
相手の心理にズカズカと入っていって、そしてそれに対する感情までもコントロールしてしまおうという臨也の感性、たいへん良かったです。
もっとも、中学生を翻弄して何が楽しい、という感覚もなくはなかったですが、ドラマとして面白ければそれでいいかな。
しかし公式サイトを見てみると、この神近莉緒は載ってないので、今回だけのキャラなのかもしれません。ちょっともったいない。
ともかく、セルティさんの
「あなたが考えているほど世界はひどくないから。」という言葉に一陣の救いの風を感じて、莉緒ちゃんは新しい人生を踏み出していくのでした。

少し頭が弱そうでしたけど、なかなか可愛いかったですね、この年齢らしさ、みたいなのもかなり感じましたし。
つうことで、開始前、そんなに期待してなかったのですが、こういう展開ならかなり楽しめそうです。
次回、黒板の文字からすると、たぶん杏里の方がメインなんでしょう。ワクワク。