わりといい話だなぁ・・・と思ってみていたら、ラストのスッポンモドキで帳消し。
爬虫類愛好家、ブリーダーとして言わせてもらうと、スッポンモドキなんかをお手軽に購入しちゃう場面を入れた点には、深い憤りを感じます。
次週予告でも映ってたので、次週、なんらかのフォローがある可能性は高いですけど、深夜とは言え、子供が見ている人気作品で、こういう描写は入れてほしくなかったなぁ・・・。
ではなぜスッポンモドキをペットとして購入する場面が不適切か、という点について少し。
・通常に市販されているものは、幼体。
画面でも可愛いらしく映ってましたけど、成長すると、甲長が60cmにもなり、しかも完全水棲種なので(爬虫類なんで肺呼吸ではありますが)、成体になれば相当広い水槽が必要。
たぶん200cmクラスの水槽が必要になります。
どう考えても、一生、ちゃんと責任をもって飼育するのは、あの部室では無理。
・絶滅危惧種である。
ワシントン条約第2種、通称CITES(サイテス)2に記載されており、安易な飼育は慎むべき。
一応日本国内のペットショップなんかで出回っているものは、ニューギニア島インドネシア側で採集されたものが多く、ほとんどが合法ではあるものの、パプア・ニューギニア、豪州、両政府は輸出を禁止しています。
つまりそれだけ稀少な種なので、飼う人は爬虫類の専門家であるべきで、あんな風な購入は厳に慎むべきこと。
・生態。
生かしておくだけ、という飼育なら、それほど難しくはありません。簡単という意味ではないですが。
ただし、ブリーディングはかなり難しいです。
カメ目の中で、唯一の淡水下での完全水棲種で、遊泳力がたいへん強いので、かなり大型の水槽が必要になるほか、水質の維持は、魚より重要だったりします。
当然、寿命はそこそこ長いです。
といったところなんで、次回、何らかのフォローがあることを期待してますが、あの描写はなぁ・・・。
それ以外はまあ普通に良い話にはなってたかな。
ホームセンターに行ってわいわいがやがや、ギターにとんでもない値がついて、一同、真っ白になったり、生活は描かれていないのに、生活の香りが感じ取られる良い場面が続いてました。
憂に札束で頬をはたかれて
「これがえーのんかー」されてる唯にゃんとか、姉に
「め」してる憂とかがたいへん可愛いくて良かったですな。
他の部活の新入部員を見るさびしそうな梓の顔に反応して、「たったひとつ、使ってもいいこと」を梓のために考える唯とか、適度に暖かくてよかったです。
ただ、その「ひとつ」がスッポンモドキだったわけで、あれがちょっといただけませんでしたが。(^_^;
http://d.hatena.ne.jp/Nachbar/20100423