良かった、実に良かった。(^_^)
「愛」を勘違いしたカオスと、3人のエンジェロイドの戦い。
劣勢の中、作戦を与える守形と、彼女達の精神を高揚させる智樹のことば。
第8話に次ぐ、シリアス基調の傑作エピソードで、エンジェロイド達の「心があふれてくる」さまに、引き込まれます。
・智樹の夢。

けっこうショッキングな出だしでしたけど、例によって、ダイダロスによる警告というか、告知でした。
・体調不良のイカロス。
「あの人、だれ?」
これもけっこうショッキングな展開でしたけど、ニンフによると、全てがデリートされたわけではなく、いくらか残ったデータがあり、そこから修復できる、とのこと。
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で、頼みの綱は、この段階でアホのアストレアだけ。
しかし、守形という頭脳がついていてくれているせいか、それほどアホなことにはなりませんでした。
台風の接近ですが、地図を見てますと、空美町って、九州設定なんですね。
ちょっと調べてみると、作者は九州の方でしたか。
南下してくる逆台風で、ちょっと違うことを連想してしまったんですが、関係ないので、まぁ、控えておきます。
この段階で智樹はまだ時代の深刻さを理解せず、3人娘の濡れネズミ姿をご鑑賞。
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今回、ほとんど唯一のギャグ設定でしたが、逆に言うと、こんなシリアスな回でも、悦痴いギャグをいれてくれるサーヴィス精神、ありがたいことです。
・アストレアvsカオス。
今回の第1ラウンド。
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守形という頭脳がちゃんと補佐してくれている、ということもあるんでしょうけど、第2世代といっても、少し強い程度で、指数関数的な、圧倒的な差、というのではないようですね。
「世代」ということばを使われると、指数が動いているくらいの差かな、とか思ってしまいましたので。
・徐々に回復のイカロス。

回想場面、「怒られたこと、優しくされたこと、忘れたくない」
このオーバーヒートは、やはり本来性能を低下させていたはずの感情に、過剰な負荷があたえられたから、というものなんでしょうね。
しかし、こういう風にメカニカルな素体から、どんどん人間くさくなっていくのが、またイカロスの魅力でもありますな。
・苦戦のアストレアに、ニンフ、イカロスの参戦。
1対3となって、バトル第2ラウンド。
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捕獲場面、カオスの羽がテープ状なので、荒縄縛りのロマンとはまた違ったエロティシズム、巨乳がくびり出されるような感じに仕上がっておりました。
バカ巨乳のアストレアならではの責められ技です。
いや、アストレアが好んで責められているわけではありませんが。(^_^;
・中枢としてのニンフ。
ここから羽が復活するまでのニンフが実に劇的。
情報戦に特化した頭脳型エンジェロイドの本領発揮、といったところですね。
まずは守形からの指示を有線で受けてたんですが、この段階ではまだ羽が復活していないので、ただの伝達役程度。
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そして決戦直前に美香子会長からアストレアに送られることば。
「生きて帰れたら、またポーカーしましょうね」
「生きて帰れたら」というのが入ってますので、いわゆる死亡フラグとは違う、未来を見つめてがんばろう、というエールですね。
まるで会長じゃないみたいな良い人です。(笑)
・連携作戦。
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守形の作戦がドンピシャ・・・のはずが、以外と守りも強かったカオス・・・、今一歩のところで制することができず、再び捕獲。
さて、ここからがクライマックス。
・智樹のことば。
「ニンフもアストレアも、オレがマスターになってやる!」
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「そんな大事なことをこんなどさくさまぎれに言わないでよね!」
「どれだけその言葉を待っていたことか!」
いやぁ、じんじんきますね、ここの下り。
いつもは、まずライブラリ録画のついでに通しで見て、それから細部チェック用に2回見てるんですが、今回、この場面があまりに良かったので、3回くらい見直してしまいました。
それでなくても年末進行で感想記録遅れているというのに。(^_^;
しかもニンフの言い回し、適度にツンデレ要素も混じってて、こたえられませんわ。
でもアストレアは美香子か守形の方がマスターの方が良かったんじゃないかな、と思わなくもなかったんですが・・・まぁ、ニンフにしても、智樹とは別のつながり、というか、頭脳役としての守形の存在がありましたので、これはこれで、かな。
・ニンフの反撃、ハッキングフィールド展開!
バトル、第3ラウンド。
いやぁ、ニンフのすごいことすごいこと。
「あんまり私をなめないでよね」
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カオスの中に入ってデータを書き換え、脱出、そして羽の復活。
智樹との契約により、羽の復帰、ということでしたけど、この羽の有無が、単に飛行能力だけでなく、マスターとの管理体制のリミッター制御もかねている感じですね。
ハッキングフィールドの展開、イカロスの遠隔射撃、アストレアの近接戦闘。
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カオス、撃墜!
実戦としてはイカロスとアスストレアだったんですが、ニンフの情報戦描写がものすごくて、インパクトとしては、ニンフが倒したような感覚になりますね。
「電算」能力が、「感情」「攻撃」とわけて考えられている、ということの意味が実によくでていました。
・戦いおわって・・・
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アストレアのどや顔が良い感じ。(^_^)
智樹がダイダロスに逢って、預かってきた制御装置みたいなのをカオスにつけて、一見落着、だったんですが、ここで、カオスも落としてしまう智樹の、違う方面でのスペックの高さ。
さすがは主人公です。
カオス、穏やかな表情に進化していました。

この間、「愛しているから海に沈めたんだよね」とか、かなりの痛いことを言ってて、これはこれでデモーニッシュな感情をいたく刺激してくれてたんですが、智樹の広さが抱擁してしまいました。
つうことで、実に実り多いエピソードでしたけど、ワタクシ的には今回はニンフかなぁ。。。
マスター契約のシーンは、かなりうるうるきちゃいますね。
さて、次回で最終回。
どうしめていただけますか。
テーマ:そらのおとしものフォルテ - ジャンル:アニメ・コミック
この作品では、五月田根女史が作品世界の屋台骨をさりげなく支えている気がします。
前回、アストレアの「居場所」を食事とポーカーの時に優しく諭している所が今回のアス
トレアの奮戦につながっている流れ、興奮しつつも暖かい印象を感じました(9話でも、
あれだけハイテンションな8話の余韻から、冒頭1分にも満たないモノローグで変態
ギャグの「楽しいそらおと」に一気に引き戻してしまう...「見せ場なし?」なんて
思いっ切り御謙遜を!ですね(^^;))
今回、この話全体から強烈に感じた印象があります。
「カオスは絶対に殺さない!」
制作陣の情念がびんびん伝わってくる気がしました。
カタルシスを得ようとすれば、カオス(もしくは天使達の誰か)に悲劇的な展開を用意して
智樹がそれに慟哭、というのがある意味効率的かもしれないと思うのですが、それは完全に
拒否されてますね。観続けてきて本当に良かった、というのが実感です。
追伸:
「由比正雪」編、ありがとうございます。あのセリフですね~(^▽^)
一見優男のような風貌から影丸に放たれるあの言葉、
今ならこの人を主人公にして外伝が作れたんじゃないかと思ってしまいます。
変成を受けて、そしてまたちびこい姿で戻ってくる。
次の第12話ももう見てまして、ちょっと立て込んでてアップはもう少しあとになるかと思いますが、エンジェロイドの扱いについては、愛情がこもってるなぁ、というのが随所に感じられます。
この第11話では、ニンフの魅力が炸裂でしたけど、カオス視点では、ちゃんとそれを迎え入れる智樹の主人公らしさとともに、良いキャラ造形に仕上がっていましたし。
間違った愛情、その倒錯からくる痛々しさ、そしてそういった傷ごと包み込む優しさ。
同時にこれはスタッフの優しさとしても感じとれます。
会長については、謎ですね、いまだに。(^_^;
でもまぁ、今回に関しては人間くさいところも出てて、その懐の深さを感じさせてくれました。
アストレアにかけることば、肝心なところではちゃんと守形のフォロー、住民の避難指示、等々。
物語の外枠をしっかり支えている、というのは、同感です。
今回なんか描写量そのものはすごく少なかったんですけどね。
ポーカーのことを持ち出す会長、今回の名場面のひとつでした、あそこも大好きなところです。